■ホラー以上に怖い闇の“恨み”スパイラル!°`∇´°;))) | 韓国・ソウルの中心で愛を叫ぶ!

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ポッドキャスト韓国語マガジン“サランヘヨ・ハングンマル”の編集長が、韓国と韓国文化の見つめ方を伝授します。


「笑えない?あなたにはできて私にはできないなんて」――キム・ハヌルさん、怖いです! 


私はホラー映画がわりと好きです。でも怖いから好きなのではなく、SF的要素が好きだからであって、日常を離れた非現実をいろいろ空想して頭を巡らすことができるジャンルとして好きなわけです。逆にいうと、私はホラー映画自体はそれほど怖いとは思わないということになるのですが、そういう私が本当に怖くて途中で観るのをやめたくなったような映画が、少し前に友人同士で観てきた、キム・ハヌルさん主演の『女教師(여교사)』(キム・テヨン監督)でした。ネイバーのジャンルは「ドラマ」とだけなっていますが、これこそ「ホラー」であると表示するべき話ですね…。(^ヮ^;)


怖いのはまず、キム・ハヌルさん演じる主人公である、貧しく不幸な契約職の中年女性教師が募らせていく「恨み」であるわけですが、でもそれ以上に怖いのが、その「恨み」を極限まで追い詰めてしまう、もう一方のユ・イニョンさん演じる新米教師の「無垢」という毒のほうなわけです。すなわち、主人公を「先輩」と呼んで無条件に慕ってくる、富と人脈と美貌と若さというすべてを備えた新任教師が放つ、その「無邪気さが持っているかぎりない邪気」が、この映画で一番恐ろしいものである、と感じました。(((°`∇´°;)))


本当は予告編と紹介文で、生徒と女性教師の不倫、そして女性教師同士の愛憎のぶつかり合いの話であると知った時に観る気をなくしたんですよね。でも、昨年末にここで紹介したキム・ギドク監督の『網(그물)』で、主人公を助ける好青年役の“花美男”イ・ウォングン君がとってもかっこよくて、さらにここに「新年早々『女教師』という映画で主演しているけれど、今から楽しみです」みたいなことを書いた手前もあって、友人を無理に誘って観て来たというわけです。(^ヮ^;)


題名が韓国名は「女教師」ですが、英語名は「MISBEHAVIOR」となっています。まあ、教師と生徒の禁じられた愛の話なのでそうなわけですが、この言葉は「無作法」であり、「不品行」であり、「非行」であり、「不正行為」ですよね。キム・ハヌルさん演じる「ヒョジュ」は、契約職として臨時で担任になったクラスで、不思議な魅力を放つ、イ・ウォングン君演じる無作法な舞踊特待生「ジェハ」と出会います。体育館で缶ビールを大量に飲んで酔いつぶれている非行少年「ジェハ」を起こそうとした時、酔っ払った彼が「ヒョジュ」にキスをしてきますが、そこから彼女の心に何かが芽生えます。私生活でも仕事でも不幸が染み付いたような「ヒョジュ」は、ある日の体育館の倉庫で、学校理事長の娘であるということで不正に正規採用となった後輩教師「ヘヨン」と「ジェハ」との間の不品行を目撃し、そこから醜い復讐行為に乗り出すようになります。


一度、「恨み」という鍵が引っかかってしまったところから、人の心は取り返しがつかない闇のスパイラルの中に引きずり込まれ、閉じ込められていくものであることを描いた、これこそ本物のホラー映画でしたね。それにしても、あの私の愛した好青年のウォングン君はどこにいったのだろう。何よりキム・ハヌルさんの演技が真に迫っていて、没入度がハンパないですよ。(T▽T)



【あらすじ】 契約職の女教師ヒョジュ(キム・ハヌル)は、自分がつくはずだった正規教師の位置に割って入った理事長の娘ヘヨン(ユ・イニョン)が癪に障る。 記憶にもないのに、学校の後輩だといって近づいてきて、情を示してくるが、こちらは心が穏やかではいられない。 


ある日、偶然、臨時担任をしたクラスで目を留めた舞踊特技生のジェハ(イ・ウォングン)とヘヨンとの関係を知ることになり、初めて勝てるカードを持った立場のヒョジュは、すべてを持っているヘヨンから、たった一つを奪おうとするが…。















映画『女教師(여교사)』(キム・テヨン監督)予告編。

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