約1年間、来院していただいている患者さんが、
メトトレキサートが、1錠になった。
リウマチ発病して2年。
大学病院に通院。
初診時は、12mg(6錠)
RF 陽性 (数値は検査用紙には項目なし)
CRP 0.04
MMP-3 40,7
親指の関節が少し変形し腫れ、痛みもあるとのこと。
レントゲンでの結果、関節の隙間も、狭くなっている。
メトトレキサート=リウマトレックス、メトレート(以下、MTX)
を服用すると、気分が悪くなり食事もできないという。
なので、MTXを少しでも減らしたいが、大学病院の医師は、
MTXを減らすことは、出来ないとのこと。
薬を減らすには、まず、痛みと腫れを抑えることが重要です。
痛み自体が、ストレスとなって治りにくい場合も多いのです。
この方の場合、CRP,MMP-3の数値はいいので、
痛みを取ることの重要性を説明しました。
痛みが3か月以上続けば、慢性期になり脳が痛みを記憶してしまうため、
なかなか痛みがとれなくなります。
また、痛みがある状態が普通と脳が判断するので、
その記憶データを書き変えないと、自己回復能力も発動しません。
つまり、いくらMTXを服用しても、効き目が悪くなるのです。
人間、誰でも「自己回復能力」はあります。
薬が効きにくい方は、この自己回復能力の低下がある可能性が高い。
この方には、痛みの仕組みを説明すると、とても納得して頂き、
すぐに整形外科に痛みどめの注射を痛みがある手の親指に、してもらいました。
痛み止めの注射では、リウマチを治すことはできませんが、
痛みを一時的に止めることで、回復力は高まるのです。
薬は対処療法なので、痛みを止めた後は、
今度は治す作業をする必要があります。
治す作業とは、鍼治療や自宅でのお灸です。
注射で痛みが止まれば、治ったと感違いし、
何も「治す作業」を行なわない方もいます。
痛みが止まっている間に、しっかり治す作業を行うことが治療のキモです。
この方は、痛みが止まった後も、鍼治療を週に1回続けてくれ、
自宅でもお灸をした結果、その後は、もう腫れることはありませんし、
痛みも、手を使いすぎた時以外は、出なくなりました。
注射の薬の効果なんか、5日ほどで、切れるのですが、
治す作業をしっかりやって頂けたので、よくなりました。
よくなるプロセスを、分かりやすく書いてみます
痛みが取れる → 精神的に安定 → 自律神経安定、交感神経低下
→ 筋緊張が取れる、→ 血液の流れがよくなる → 関節の拘縮が取れる
→ 関節が動きやすくなる → 関節の隙間ができる → 関節液が隙間に流れる
→ 関節の可動域が広がる。
痛みもないので、自己回復能力も上がるため、少ない薬の量でも効果がでる、
身体にもなれます。
昨年の10月に、私がお勧めしている病院を紹介し、
大学病院から変わりました。
12月には、MTXが3錠(6mg)なり、今年、2016年の2月にはMTXが2錠に。
そして、今では1錠で、もう、薬をまったく飲まない状態になれそうです。
MTXは、2錠(4ミリグラム)は、薬の効果的には、ほとんどありません。
その量で、問題がなければ、恐らく大丈夫です。
少しよくなったからと言って、何もしないのはいけません。
よくなった時こそ、鍼治療をしっかり続けることで、
リウマチは、必ずよくなります。
夏には、この患者さん、MTX(メトトレキサート)を飲まずになれそうです。
痛みの意味、仕組み、そして、リウマチの最低限の知識は持っておいてください。
そうすれば、誰でもリウマチをよくすること、寛解は十分可能です。
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1938年創刊の老舗 鍼灸治療雑誌「医道の日本」誌編集部から
執筆の依頼があり論文を投稿しました。
(2016年 4月号に掲載)
医道の日本社から取材を受けて
「医道の日本」 専門治療院特集号 2015年 10月号 掲載