【問題】現金と預金とは何故ズレてしまったのでしょう?

この問題を解くと、「〇井住友はどうやって118兆もの巨額を用意したか」を解くヒントが見えてきます。

 

《前回のお話》

・お金を引き出したけどズレなかった。

・お金を振り込んでもズレなかった。

 

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前回は同じ銀行の中での振り込みでした。今回は別の銀行に振り込んでみます。

 

別の銀行に振り込むのは「銀行から現金を引き出して、その現金を別の銀行に預け入れる」のと同じだと考えて下さい。

 

ピヨさんが○井住友銀行に口座を持っていて、ブラック(株)が○ずほ銀行に口座を持っているとします。今、ピヨさんがうどんを食べて、ピヨさんの口座からブラック(株)の口座に料金1億円を振り込むとします。

 

もううどんはいいから。食いすぎだから。

 

ピヨさんが〇井住友銀行に振込をお願いすると、〇井住友はまずピヨさんの口座から1億円を引き出します。その結果、保有している現金と預金とが両方1億円ずつ減ります。図中の△はマイナスと同じ意味です。

 

 

そして、その1億円を〇ずほ銀行のブラック(株)の口座に預け入れます。その結果、現金と預金とが両方1億円ずつ増えます。

 

 

というわけで、振込元の銀行では現金と預金とが両方同じだけ減り、振込先の銀行では現金と預金とが両方同じだけ増えました。他の銀行に振り込んでもズレは生じません。残念でした。

 

うーむそれもダメか…。

 

でも1億円を実際に現金輸送車などで運ぶのは危険だし面倒臭いですよね。なので、現実にはもっと効率の良い仕組み(※1)になっています。しかし、考え方としては、上記のように実際に現金を引き出し・預け入れしていると思って頂いて結構です。

 

ズレについてはとりあえず降参だ。正直ギブアップだ。

 

やーいばか。

 

 

分かりました、それでは答えです。実は…銀行がお金を貸すとズレが生じるんです。

 

???

 

次回、そのあたりの実際のお金の流れを見て行きましょう。

 

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仲良し双子の銀行員です。

 

…うむ。

 

 

別に手抜きとかでは無いです。

 

う、うむ。

 

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※1 説明の都合上、本ブログでは、日銀当座預金も金庫内の紙幣も合わせて「現金」と表現しています。日銀ネットについては別途稿を改める予定です。