トンイと同じ王朝時代を描いた 『チェオクの剣』② | コワれるまで ALLORA

トンイと同じ王朝時代を描いた 『チェオクの剣』②

  『チェオクの剣』 (原(The Legendary Police Woman)題:茶母(Damo) 2003年)、観終えました。

第12話の洞窟シーン以降、涙涙・・・というドラマなのですが、全く残念なことに私、今週すごく疲れて疲れて・・・ドクロ
なんかボ~ッと観ているだけで名場面が過ぎちゃって・・・
こんな失敗はチェ・ジウのドラマ 負けたくな(Can't Lose )(2011年)以来です。

とにかく、「これは感動のシーンだな」と思うんだけど、堪能できなかった・・・
無念(ノ_・。)

でも、そんな状態の私でも、最終回はジーンときました。

「こういうふうに終わっちゃうんだ」と。

それだけ、人の心を揺さぶるパワーのあるドラマでした。



               


2003年作・・・。
でも、全然旧いとは感じませんでした。
まあテーマ曲のエレキギターは、やぼったかったですけど。

本作はフュージョン時代劇の草分けといわれています。

およそ時代考証を無視した衣装や設定、これらが後の創作的な時代劇にも活用されていったのだとか。

例えば 主人公チェオクの振るう剣、フェンシングの剣のようでカッコイイです。
鞘を観ると、この剣の形がよく分かります。
チェオクの剣


言ってみれば本作は、捕盗庁が(ポドチョン )ひとつの謀反事件に取り組む、そのプロセスを描いた作品。
もしこれが『・別巡検 (ビョルスンゴム)最期の導き』(2008年)ならば1時間で解決してしまう話を、全14話まで引き延ばして描いたといった感じの作品です。

たぶんこの時代、そんな謀反劇が様々あったのでしょう。
なんとなれば時代背景は かんざしトンイ(Dong Yi) (2010年)と同じ、李朝第19代王 粛宗の(スクチョン)治世下。
チェオクの剣
『トンイ』でも、西人派と南人派がくるくると入れ替わり、政治そっちのけの不安定な政局抗争に民が巻き込まれた時代であることがわかります。

だから、チャン・チェオク(本名はチャン・ジェヒ)の兄チャン・ソンベク(キム・ミンジュン )は何度も「こんな時代に生まれたばかりに」「時代が悪い」というようなセリフを口にしているんですね。
チェオクの剣
かなり政治が乱れた時代であったようです。

ちなみに、チラリ登場する王の后は、禧嬪でし(ヒビンママ )ょうか(;^_^A



               


本作の中で日本の剣術を「一対一を前提に、突くことに集中した剣法であり、朝鮮の“常時複数の敵を想定した”剣法とは違う」と説明していました。

なるほど~。
日本の剣術の“型”は、韓国のような円舞とは違いますからね~。

でも、“突く”ことに特化しているとは思えません。
日本刀の“そり”は、やはり一刀両断を想定して鍛えられていると思います。

ただし刃渡り1尺以上あるような式典用の刺身包丁は、相手がまな板だから真っ直ぐですけど。

日本刀といい包丁といい、刃物については日本のものは工芸品の域に達しています。
対して、韓国映画やドラマを観ていて、包丁類だけは造りがずさんだな~と思いますね。