この二人が対戦するとは夢にも思いませんでした。
なんせ楠本君は同い年で
何度も一緒に練習をしてきた中で、僕の引退興行のときも出場に手を上げてくれた仲なんです。



以前の試合で悲惨な終わり方をしたノリなんで、復帰戦で楠本君は勘弁してよ!!って思いました。5ヵ月空いていたけど・・・大方5ヶ月で回復するとは思えない倒れ方やったんで。


で、断りの電話を井端先生にお願いした直後、ノリから電話があって
やっぱり僕やりたいんですけど・・・ダメですか?
北山さんと仲イイからやめた方がイイすか?と聞かれる始末。
選手にはオファー関係は隠さず話す方ですが、こういう時、後悔します。

それから別の会場でニアミスを何度か繰り返して
僕は「ごめん、ありがとう」
楠本君は「しっかり練習して思い切りブツかります」
のやり取り繰り返しました。



仕上がりも快調に進み、いざリングへ。
最後に言うことあるか?
ノリ「ゴング前のビンタは優しくお願いします・・・・」
僕「・・・・」


いざ、ゴング。
ノリの動きは予想通り動きが悪い。
何度も後ろにのけぞるような、ノーモーションの右ストレートをまともにもらい。
途中経過のオープンスコアリングでは判定1-0で負けていました。


3Rから叱咤激励してコーナーを出たノリは腹くくってました。
そこからの試合は不細工・・・・ホンマ泥臭かったですが
執念じみたものがみえました。

組み付いて、ヒジ・ヒザ振り回しました。
練習してきたことは一切やりませんでしたが、
たまたま、リング直前に袖裏でアップにたまたまやったミットのコンビネーション。
最後の練習が最後に試合で出ました。

で、ギリギリ。本当にギリギリ勝利を手にさせて頂きました。



今回、無理を聞いてくださった雪本先生。井端先生。
応援して頂いた、ジムの皆様、職場の皆様。
激励を頂いた道山社長。本当にありがとうございました。

対戦して頂いた楠本選手には本当に感謝です。
リングを降りてようやく、普通にしゃべることができました。
機会があったらまた、一緒に練習したいなぁ。

本当にありがとうございました。

ということで、次にノリの試合が決まったら作戦たてても、リング上がる直前にだけ話そうと思う。そしてビンタは緩めに・・・以上、遵守したいと思います。