mikoが考える保養運動

福島から北九州に避難して、反原発、反がれき、裁判訴訟、放射能についての映画や勉強会などの数々のイベント、保養や避難の支援、被災地へのボランティア活動 等々

市民運動をたくさん見せていただきました。

大多数の方々の純粋な善意に頭がさがります。 が >>>

何故、今も福島に住む殆どの方々は、甲状腺の検査すら受けていないのでしょうか・・

何故、全国の産廃で行われている東日本の汚泥の焼却を黙認しているのでしょうか・・・

九州の大気汚染も深刻ですが、放射性物質で比べると、福島と九州の放射能汚染は桁がちがいます。

福島に住む殆どの方々は産廃で既に放射性物質の汚泥焼却の事実を知りません。(殆どの方々とは、関心をもって自分で調べることのできる方を除いています。)私が夏休みに会った友人は、皆知りませんでした。

この事実から、市民運動、特に保養イベントについて、「私個人」の考えを書いておきます。

--------------------------------------------------------------------------------------------------------
 
 
実は、私は保養の企画に参加したことが一度もありません。当時、夏休み中の保養は、どの企画も2~14日ぐらい。今は1週間ぐらいでしょうか・・
 私は個人的に1か月ぐらいの保養でなければ疲れるだけ・・と考えたので保養は最初からイベントに見えました。ですので保養は、旅行、気分転換と割り切るのであれば、良いのではないでしょうか・・
 
特に、日本は焼却炉が1800以上あり、産廃で関東の高濃度放射性物質を焼成処理している事実を知ると、たとえ西日本であっても気は抜けません。
とはいえ、西日本の土壌汚染と福島の土壌汚染は桁が違います。さらに放射性物質の少ない場所で育てた食べ物が手に入り易いという点。
 
はっきり申しまして、福島の子ども達に必要なのは「保養」ではなく「避難」です。

 「何故、福島の子どもを避難させないのだ、避難させるために、どうしたらよいのか」という
世論が必要なんです。 保養も、除染も、福島に人を閉じ込めるための「時間稼ぎ」でしかないこと。

行政や企業のやっていること、開示文書を見ると、それがはっきりわかります。

避難させる・・・そんなに難しいことなのでしょうか?・・・・・
 
たとえば、測定して誰でも正確な測定値をテレビや新聞で知ることが出来るようになれば・・。

文書公開請求しなければ見ることのできない水道水や土壌のプルトニウムやストロンチウムの測定値。
311以前との比較。広島、長崎、チェルノブイリの全てのデータ(安全、危険どちらも)。
 全てをテレビや新聞で詳しく見ることができ、行政は注意を促す。
これらをやるだけでも、今より避難を選択する人が増えることでしょう。

 
事故後瓦礫焼却~埋め立てや、産廃での放射性物質の焼却~リサイクル等の金やシナリオや準備をする時間があれば、私達の被曝量を事故後すぐに把握できたはずです。
被曝量を把握しなかったのは、チェルノブイリ等、過去のデータがあったからで、私はワザとだと感じています。それは、事故後、甲状腺の検査すら、一般の病院で検査することができなかったからです。

何かおかしい…と思いながら、または、おかしいとわかってもどうすることも出来ない現実があり、あるいは、国の言う通り、安全と信じて。
 
福島県民は全く知らされないまま、震災から2年の間に命を落とした人がたくさんいます。
先週いわき市在住の友人の甥(16)が白血病と診断され、去年12月末、私の従兄弟(40)が亡くなった次の日、友人の旦那様(40代)が亡くなりました。
私達母子3人共に甲状腺に膿嚢、異常あり。 私のまわりに、癌になり手術を受けた人今年6人います。

体の弱い人から死んでいくのは仕方がないことかも知れませんが、あまりにも多過ぎる。

 
避難を促す空気が一番必要です。


危険を知っても尚、福島にいることを望むのは自由です。

そのかわり不可能な除染をやめ、産廃での放射性物質のリサイクルをやめるべきです。
十分な補償と、事実の公表、危険性の勉強会。
これらを国を挙げてやっていただければ、避難を選べる人は、もっといるのです。
 
今の日本で避難を選ぶということは、過去の生活、暮らしを全て捨てるという高いハードルがあり、避難を選べません。具体的に言うと、家のローンがあり、自主避難疎開は自己破産しないと出ていけない。自己破産後の暮らしを想像しただけで考える事をやめてしまうという選択は、当たり前のことです。

私も含めて人間は弱い。

本当は避難したくても、今の世論と何の保証もない状況の中、避難を選べるのは、お金持ちか、

私のように、全部捨てた人です。
 
地震からの一時的避難、保養は当時必要なことで、ありがたいことでしたが、今、現実を見ると、根本的に避難が必要であることから逃げてはいけません。


原発や焼却施設、危険な埋め立てを行政は企業とグルになって住民を騙してきた長い歴史がありますが、先送りしていては子ども達に悪いと感じています。
 
保養に来る方々は、基本的に放射性物質の危険性を知っている方々です。
ですから、私にはどうしても、保養イベントで国は、「テレビ、報道で騙せなかった人々を集めている」ように見えてしまいます。保養を企画している方々は善意からでしょう。
しかし今、現実に日本で行われている放射性物質の拡散を考えると、保養を企画している方々の善意を国が利用しているとしか思えません。
 
最後に、怪しくない保養イベント団体ってあるのかな、ないんじゃないかとさえ思えます。
(関わっている殆どの方々は高い志を持っていますし、善意からですが)
全ての保養団体、または、避難疎開の受け入れの窓口は、私のような国の言うことを信じない(催眠術にかからない)危険分子をより分けるため、または、取り込むために存在していると思います。

だって、保養と放射性物質拡散は、相反することなのに、殆どこれら保養、避難疎開の団体のトップは、放射性物質の拡散に賛成、または黙認しています。

瓦礫受け入れ賛成、産廃の放射性物質焼却黙認、保養イベント賛成←矛盾!

がれき本焼却はじまって以降、一気に反対しなくなったり、または議員を呼んだりして反対のフリをする団体も結構ありましたね。保養運動はするのに、がれき終了後の放射性廃棄物拡散には反対せず沈黙しているのはなぜでしょうか?

 
結局、被曝は他人ごと。きれいな言葉で騙しても、事実を見ると、やはり矛盾しています。

福島に人が住む限り、永遠に続く全国での放射性物質の焼却~リサイクルと一体いつ向き合うのでしょうか?
 
だから、裁判も保養も、「お金集め」に見えるんです。何の解決にもならない。

では、どうしたらいいのか。新聞、テレビを信じている方々との対話でしょうね‥
「説得」ではなく、事実を行政の出す文書から示し、自ら勉強、行動できるように促すことが私達にできることです。

でも、もう、無理かも知れません。私はそう感じています。

-------------------------------------------------------------------------------------

本気で心から保養活動している多くの方々がいます。

しかし、私達の純粋な心を 見事に利用されていることも、事実です。

福島を救おうと思ってくださるなら、保養→避難。 

そして、放射性物質の焼却施設の建設(バイオマスも含む)、産廃を含む焼却施設および埋め立て場での、放射性物質の拡散をやめるように、どうか、どうか、声をあげてください。