(仮)普通の暮らし13

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ん?メール・・真子と正反対の行動的な10年来の友人からだ・・・

 

「Mako,おはよー。ガイガーカウンター手に入れたよ。一緒に測りにいかね?」

 

「ホント?行く行く。何時?」

 

「今来ればいいじゃん。家で待ってっから。」


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「すごい、行動的じゃん。どこで買ったの?」

 

「ネット。ロシア製。説明書がロシア語で分かんねぇーけど、だいじょぶだっぺ。」


「行こ!他にも友達呼んでんだ。」

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小学校に着くと、他にも友人の友人が3~4人来ていた。

 

「取り敢えず、測っぺ。」

 

「写真撮ってね。」

 

ガイガーカウンターは全部で3台。全てメーカーは違っていた。

 

校長の許可をもらい、校庭や校舎の周りを測っていった。

 

測ったガイガーカウンターの数値を簡単な図面に書き込み、写真を撮った。


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「はー、疲れた。でもびっくりしたねー。」っと言ったきりみんな次の言葉が出てこなかった。

 

ガイガーカウンターを持った友人たちは物凄く興奮していたように見えた。

 

真子と同じように、興奮と怒りと何とも言えないガッカリ感・・・だったんだろうと思う。

 

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「取り敢えず、校長にこの測定結果渡してくっぺよ。」「コピーしてくっぺ。」

 

校長は、「私もこの数値は知っています。」

 

と言ったきり、何も言わなかった。

 

 

その言葉を聞いて私たちも何も言えなくなった。

 

一瞬で、言っても無駄だって理解したんだ。

 

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「Mako,お茶していくべ?」

 

「うん。」

 

「どうすっか考えっぺよ」

 

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小学校の近くのファミレスにみんなで集まり、それぞれが測った写真を見せあった。

 

「高いよね・・・」

 

「うん、高い。発表と違うよね。」

 

「こんなに高いと思わながった。」

 

「校庭の真ん中あたりは、新聞で出てる数値と大体一緒よね・・・でも子どもたちが遊ぶ場所が恐ろしいほど高い・・・」

 

「ここ、体育館に行くとき通っぺよ。22μsv/h以上あっぺよ。やだな~もう・・」

 

「ここなんか子どもら、ずっと遊んでっぺよ。9μsv/h以上あんだよ~」

 

「ちょっと、これは測定器で測った数値が信頼できないとかそういう問題じゃねーべ。低いところと高いところがあんだっぺよ。」

 

「みんなこんなこと知らね―よね?」

 

「知らせるしかねーべ。」

 

「だな。知らせッぺ。んで、除染だ。除染。」

 

「学校がやんねーなら、うちらでやっぺよ。」

 

真子はみんなの会話を黙って聞いていた。

 

でもあの校長の言った「私もこの数値は知ってます。」と言った時の顔が忘れられなかった。

 

それは、「どうしようもないんだ。」という顔だったからだ。

 

友人たちが「うちらでやっぺよ。」と言っていたが、

 

まわりの木々を丸裸に刈り取らない限り、除染したとしてもまた放射能は降ってくる。

 

それが一体何時まで続くのか・・・・

 

途方もなくて、絶望的で考えるのが面倒になった。

 

 

絶望的な現実を突き付けられると、

 

人間は何もかもが面倒になるんだ。

 

 

でも真子も取り敢えずネットでガイガーカウンターを注文した。

 

 

 

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放射線量上がってる?

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この情報が正しくても、正しくなくても、知っておくのは大切なことだと思います。

http://www.blackcatsystems.com/RadMap/?locale=japan

放射線量が本当に上がっていても、土壌汚染があっても、日本は一切報道しない。

何も知らずに放射能入りの水をたくさん飲んでも、誰も責任取らない。


事故を起こした証拠だってあるし、放射能汚染を撒き散らしたのに、東電は罰せられないし、責任も取らない。

そういう所に私たちは住んでいる。

自分で調べないと、大切なものは守れない。
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(仮)普通の暮らし12

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小学校の新学期が始まった。
 
娘の前担任は先生(新卒教員)をたった一年で辞め、他県に引っ越した。
 
真子の友人は、新学期が始まっても、神戸や東京、新潟、山形に避難していた。
 
真子は、妹の家に避難したが、
 
妹から遠回しの「早く帰れ」を連日のように聞き、堪えられずに一旦いわきに帰ったのだ。
 
 
避難生活は不自由だ。精々2~3日も滞在すれば、兄弟であっても疎んじがられる。
 
真子は両親のことや自分の生活スタイル、子どもたちの今後を考えると、
 
スパッと転居を決意できなかったが、
 
避難を続けていた友人は、皆無料の自主避難者用の住居又はホテルに入っていた。
 
 
資金に余裕のある友人は、海外旅行だって言って、日本と海外を行き来していた。
 
 
 
国の発表を信じない友人達との温度差を感じた。
 
 
真子はあの爆発の時の国の対応を経験していたのに、

まだ国が国民を苦しめる筈がない、守らない筈がないと思っていた。
 
 
 
真子は、新学期が始まるのだから、
 
学校の校庭の土や校舎の洗浄が市内全て終わったのだと思っていた。
 
 
学校はきれいな筈だから、通学を車での送り迎えに決め、通学路の洗浄を待つことにした。
 
 
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新聞やテレビをみると、二桁あった空間放射線量は半分以下になり、
 
またその半分、・・・半分・・と、放射能が減っていく数値(らしきもの)を毎日見ていた。

真子は、

店が閉まり、人々が逃げ出しゴーストタウンだったいわきに人が戻り、

放射線量も低くなっていくのを見て、
 
「いわき住めんじゃね?・・・」
 
「洗浄して、土入れ替えれば、元に戻るかも・・」
 
「慌てて転居しなくてよかった・・・」と思った。
 

そんな時、いわきに帰っていた友人から
 
武田何とかっていう先生の講話が無料であるから行こう!と誘われた。
 
その講話は、今回の放射能事故の影響についてはハッキリせず、
 
かいつまんで言うと、家の中の洗浄の仕方や、庭の土の入れ替えのすすめだった。
 
 
肝心ないわきが安全かどうかには触れなかった。
 
何とも灰色な講話内容・・・・
 
 
でも、いわきFMで話していた長崎大学の教授の「大丈夫、大丈夫」よりは信頼できる内容だと感じた。
 

真子は「はっきりしないなあ・・・・」と思った。
 

何日かして、また別の友人から少し遠い市民会館で、
 
何とか真三っていう先生の講話が無料であると聞いて聞きに行った。
 

その人は、福島県内の放射線量や土壌を測定し、その数値を講話の中で話していた。
 
 
土壌の数値は高いんだな~と思った。
 

いわきの土壌汚染は大したことないって印象がのこる講話で、
除染すれば何とかなるかもって誰もが思った。
 
 

でもね・・・なんかはっきりしないなあ・・・・って思った。
 
 
というのは、この何とか真三さんの話では、
 
 
山も森も林も汚染されていて、
 
 
それはとてつもなく汚染されていて、風で飛んだりするって言っていた。
 
 

だから、何とか真三さんの話を聞いて、
 
 
真子は福島県内すべてを除染するのは不可能だと直感的に思ったからだ。
 
 

・・・・・除染そのものが不可能なのに、各家庭での除染をすすめている・・・・
 
 
 

何ともちぐはぐな話だった。

それでも、私を誘った友人は、パア~っと顔が明るくなり、
「帰ったら、自治会長に相談して片っ端から除染するわ~」って言っていた。

一方真子は・・・

この二人の先生の灰色な講話内容が
物凄くひっかかった。
 

もっと別の人の話が聞きたい。自分で調べないとわからない~と思った。

帰ったらガイガーカウンターというものを手に入れたいと思った。