「“の”の字の哲学」 | 北風家のおやじのブログ

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今日は渡辺和子さんの講話集「愛をこめて生きる」よりご紹介します。


ある神父さんが、家庭円満の秘訣として「“の”の字の哲学」というお話をされま


した。


たとえば、夫が会社から帰ってきて「ああ、疲れた」と言ったとき、「疲れた


の?」と言ってあげる。


「暑かった」と言う夫に、「暑かったの?」と言ってあげる。


それが“の”の哲学だと言われるのです。


「あなただけじゃなくて、私も疲れたのよ」などと言わず、相手の気持をそのま


ま受け止めるとき、家庭に平和が生まれるというお話でした。


私たちには口が一つ、耳は二つあります。


それは人様の話を二倍聞いてあげるためかもしれません。


でも私たちは、つい耳が一つ、口が二つあるように錯覚し、相手の気持を聞く


ことを忘れ、相手の話を遮ったり、自分のことを言ってしまうことが多くありま


す。


学生たちにしても、一人が「アルバイトが大変なんだ。


夜7時まで立ちっぱなし」と言うと、もう一人は「私は9時までよ。7時なんていい


ほうよ」と言ってしまう。


相手はもっと話したいことがあるかもしれないのに、話の腰を折ったり、気持を


そいでしまう。


それは私たちが、自分中心になっているからではないでしょうか。


私も修道院で、花粉症に悩んでいるシスターに「夕べは鼻が詰まって夜中まで


寝られなかった」と言われたとき、「お医者様のおっしゃるとおり、お薬飲んでい


るの?」と答えてしまいました。


そのあと、なぜ「辛かったでしょう? 眠いでしょう?」という言葉が出なかったの


だろうかと反省いたしました。


というのも以前、このような話をうかがったからです。


ある入院患者さんが、眠れない夜が数日続いた。


そこで主治医に訴えたところ「薬の量を増やしましょうか? 薬を変えましょう


か?」と言われたそうです。


ところが同じことを看護婦さんに訴えると「つらかったでしょう。


夜が長かったでしょうね」と言ってくれた。


その言葉で救われたというお話でした。


私がシスターに答えたこと、この医師が患者に言ったことは、処方箋的な答え


だったと思います。


決して不親切ではないけれども、親切でもなかった。

もう少し優しさや思いやりがあれば、ほかの言い方ができたのではないかと思


いました。


★渡辺和子さん

昭和2年生まれ。教育総監・渡辺錠太郎氏の次女、9歳の時に2.26事件で父

を目の前で殺害される。18歳でキリスト教の洗礼を受け、29歳でノートルダム修道女会に入会。

アメリカでの修練ののち、36歳という若さで岡山のノートルダム清心女子大学学長に就任。長年にわたり教壇に立ち、学生の心を支え指導する。
現在ノートルダム清心学園理事長。昭和59年にマザー・テレサが来日した際には通訳を務めるなど多方面で活躍。著作も多数。



のとことの~
 ∧_∧きゃ∧_∧
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