銀河鉄道999

 

さあ行くんだ。その顔を上げて。新しい風に心を洗おう。

昨日の夕飯は忘れても、この歌だけは忘れない。

 

少年の日。

淡い青春の想い出。

ロマン。

宇宙。

科学なのに文学的。

昔日の映画なのに、今日的。

 

君の名は。』にハマった人々は、1人残らずコレを観るがいい。

そしてチビってほしい。

なんたる傑作か、と!

ワクワクが止まらないじゃないかと。

 

蒸気機関車に乗って宇宙の旅。

夢と、復讐心を詰め込んで。

オラ、機械の体が欲しいんだ!と鉄郎(野沢雅子)が言う。

ぃや、オラオラ言ってはいないが、そんな決意。

 

「鉄郎…」って、メーテル(池田昌子)が言うたびに心臓が破裂しそうに。

こんな宇宙は見たことがないと当時、思ったけれど、今もそう。

 

大ブームに夢中になっていた中坊時代。

それがだ、スクリーンで再び対面する日が来ようとは。

まばゆくて、儚い!ああ、なんて尊いのか!

 

 

 

一つ一つの星で出会うエピソードは、それぞれが重量感。

ハリウッドならば、一つで一本撮るレベル。

天才・松本零士の作り出したその世界観と造形を、りんたろう監督が彩った。
爆発は猛然たる勢い!表現は、アニメとして完成形。

 

牛乳で敵を倒す男、キャプテン・ハーロック(井上真樹夫)がカッコよすぎて失神。

キムタクは古代進ではなく、ハーロックをやるべきだった。

 

クイーン・エメラルダス(田島令子)が毅然としているから、惚れる。

トチロー(富山敬)が泣かせてくるから。

輝くメイド嬢、クレア(麻上洋子)が切ないから。

アンタレス(久松保夫)が勇ましいから。

 

車掌は、肝付兼太さん。先日、亡くなられてしまった。車掌さんに敬礼です。

 

かように、惜しみないキャラクターの宝庫。

アニメシリーズではそれぞれに時間を割いていたけれど、映画では早足。

それでも、見事に心に突き刺さる。

 

そこにゴダイゴの楽曲が!どハマりして興奮が頂点でシュポーッ!

 

 

 

今日でもなお、これほどの映画は本当に少ない。

アニメの枠を超えた傑作ながら、アニメにしか出来ないことを見せてくれる。

 

未来の話だ。

そこに、人の心を織り込んでいる。

アニメシリーズよりも5歳加齢した星野鉄郎がまた、カッコいい。

勇気と愛と冒険と涙と、ビフテキ。

 

エヴァンゲリオン』に引き継がれただろうシーンも多い。

アメコミ映画人も観ている気がする、確実に。

だからね、若者こそコレを観て、手汗ドバーで腰を抜かしてほしいんだ。

こんなに素晴らしい宝石を、中年だけの物にしておいたら、勿体ないから。

 

今日と明日、秋田駅前のシネマパレで上映してるから。

もしかしたら、フィルムでスクリーンで999の勇姿が見られるのは最期。

発車のベルにはまだ間に合うから。(クサイ

 

 

 

映画 スクリーン(秋田・週末名画座シネマパレ/Twitter

 

『銀河鉄道999』
1979年・日本
監督: りんたろう
監修: 市川崑
原作・企画・構成: 松本零士
脚本: 石森史郎
音楽: ゴダイゴ
ナレーション: 城達也
出演: 野沢雅子、池田昌子、肝付兼太、田島令子、富山敬、久保松夫、麻上洋子、小原乃梨子、柴田秀勝、来宮良子、井上真樹夫、藤田淑子、槐柳二、坪井章子、納谷悟朗

 


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