喜劇役者たち 九八とゲイブル


映画ファンでさえ多くの方はご存知ないかもしれない作品上映に挑み続ける秋田の映画館シネマパレで観ましたシリーズ。

知らなすぎて「きゅうはちとゲイブル」と読んでいた。
クーパーとゲイブルか。なるほど感!

何しろ、井上ひさしキンキンタモリである。
だからか、どうしてこんなに面白いの。
喜劇バンザイありがとう!って言いたい。

浅草が元気だった時代。
ストリップ小屋に立つコント師たち。
踊り子さんや劇場側、楽屋話の大騒動。

無茶苦茶なようで大真面目。
ドタバタでケッサクで爆笑で、人情だよ。
皆んな、客を楽しませようとしているのだよ。この映画もそう。ああ、嬉しい。



先日、一周忌だった愛川欽也キンキン。
実に可愛げマンマンなので、この人はモテたわけだと大納得。

若いタモリがかっちょいいので慄く。タイプ!イケメン!
伝説の四か国マージャンやら、青森が誇る寺山修二モノマネやら。
持ち芸を惜しみなく披露。
けれど、でしゃばらない。さすがタモさん。

踊り子・東てる美が可愛くて、
秋野太作に同情を禁じ得なく、
鈴木ヒロミツの頑張りが眩しく、


タケモトピアノ・財津一郎が短時間に全てを発揮しており、
ごはんですよ・三木のり平がここにもいた。

瀬川昌治監督は喜劇映画の名手と呼ばれているそう。
そりゃそうだ、こんなに愉快なのだもの!適材適所で、きちんと手綱を握るね。イカすね。

井上ひさし脚本は大笑いからのシュール!社会批判です。天才か。


この映画、何が凄いかといって、あき竹城
白肌の超絶グラマラスボディで、ずっと全裸。
周りで何が起ころうとも、動じずにマッパ。
料理人・結城貢が惚れたのも無理はない。(古)

藤原紀香は元より、リンジー・ローハンにも勝てる。
が、すでにキャラが完成しているので、ハリウッドのホテルで濡れせんべいを供されたような気持ちに。
ホッとする、ありがたい。



キンキンタモリだ。
キャラクター人間が主演だ。
爆笑からの爆笑。
なのに、後味として残るのはストーリーである。

芸人の悲哀や楽しさ、人が人を大切に想うこと。
これが喜劇の魔法ですか。たぶん、そう。



映画 スクリーン(秋田・週末名画座シネマパレ/Twitter

 

『喜劇役者たち 九八とゲイブル』
1978年・日本
監督: 瀬川昌治
原作: 井上ひさし
音楽: いずみたく
出演: 愛川欽也、タモリ、佐藤オリエ、三木のり平、財津一郎、鈴木ヒロミツ、秋野太作、東てる美、あき竹城、園佳也子、南利明、橋本功、笑福亭鶴光、湯原昌幸、横山道代、赤塚不二夫

 

[関連作品]
三木のり平⇒孫悟空

 


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※鑑賞の感想です。情報に誤りがございましたら御一報頂けましたら幸いです。