ガールズ&パンツァー 劇場版


社会現象である。
「ガルパンはいいぞ」のフレーズは、2016年の流行語大賞で間違いない。

あまりにも連日、「ガルパンはいいぞ」の文言をネットで目にするので観に行ってみた。
ガールズ&パンツァー略してガルパンが何たるかは、ほとんど知らない。
当方は声を大にして言いたい。

ガルパンはいいぞ!!!!!!!

初めて太字を使ってしまった。
なぜって、どうしても伝えたいから!


戦車である。
女子高生たちがチームに分かれて戦車に乗り、戦車を操り、チームに分かれ、国ごとの特色も盛り込んで、大フィールドで戦うのである。

その競技を「戦車道」と呼び、花道や茶道と同様、女子の嗜み。という設定だ。
女子はAKBくらいに大量に出てくるので、誰が誰か。ということは、大体で済ませて全然オーケー。

それよりも戦車である!

実際に各国で製造・使用された退役・現役の戦車たち。
ドイツ製ティガーをはじめ、本物スケールの戦車であり、その動きの俊敏さたるや!
おそらく、各戦車の特色をガッツリ入れ込んでいるからこそ。

そして素晴らしいのは音響なのだよ!!!
砲撃、キャタピラ音、砲台の軋み、圧倒的な音音音!

しかも、重要なのは戦車が主役なので。
音楽をやたらとカブせるなんて無粋なことはしない。
戦車の音のみ。
そんなシーンが続くので、心臓がヤバい。

劇場リピーターが多いのも大納得だ。
だって、劇場だからこそ味わえる迫力が満載車載なのだから。

水島努監督を始め、スタッフのリサーチ力や組み立てが凄い。
日頃、TVアニメ界は広大過ぎて追いつけないのだけれど、その底の深さ、オリジナリティの高さはとんでもない。


これまで、戦争映画が好きとか、戦車が好きとはおおっぴらに言えないムードがあった。
殊に女子界では、そういう空気。
言ってたけれど。
けっして、戦争映画好き=戦争好きではない。むしろ、反戦だから好きなのだ。
戦車好き=戦争賛成などでもない。

このガルパンは、戦車すげえ!と大声で言える土壌を作ったように思う。

くれぐれも、これは戦争ではなく。
各国の技術を駆使して、その性能、人間の判断力を競う戦車道。
劇中、ほとんどの時間が戦車戦。
どうだ、映画だからこそ出来ることをやっているではないか。

なお、秋田の満員大入りの劇場に、女子は当方を含めて3名ほどであった。
嘘でしょ・・・(愕然)

なんたること・・・この素晴らしさを男どもに独占させておくなんて!



『ガールズ&パンツァー 劇場版』 2015年・日本 

映画 スクリーン



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