『妖怪大戦争』 1968年・日本
角川大映映画展(秋田市)イベント上映会にて鑑賞の、大映映画。
日本がもうすぐブラジルで戦う折に、この痛快妖怪ムービー。
古代バビロニアの妖怪ダイモンが日本に侵攻。
これはいけない、日本を守れ!
日本全国の妖怪が力を合わせて、立ち向かう。
この筋書きだけで、あきたこまち5杯はいける。
ワクワクと観てみたら、なんという可愛いらしさだろう、日本の妖怪は!
陰日向に八百万もの神がいて、道端には道祖神やお地蔵さん。
神と仏であふれる日本ならではの寓話ではないか。
まあ、とにかく妖怪の造作が可愛い。
子なき爺の半目。
ぬらりひょんの山笠には腹を抱えて笑う。
驚くのは、妖怪ならではの超常的なパワーで戦うのではない。
主に腕力だ。
日本の妖怪は油を舐めてみたり、傘でピョンコピョンコしてみたり、重くなったり、足を引っ張ったりと、あんまり実戦的ではない。
人間みたいに、えいっ!と殴りかかったりする。
だから応援してしまう。
が、一瞬気を抜いた隙に、肝心なシーンが終っていた。
きっと、当方の背中に棲み付いている妖怪ボンヤリのせいだろう。
端正な若侍は、『大魔神』の若様、青山良彦であった。タイプな気配。
同じく『大魔神』の特撮監督、黒田義之が監督。
人形遣い的な特撮には愛嬌たっぷり。
ただし、ブルーバックのスクリーンで撮影したシーンは大魔神さながら。
どの客層ターゲットなのか不明であったけれど、当時は妖怪ブームだったのですね。素敵なブーム。
外敵に立ち向かう図である。
けれども、そんなに大層な敵ではない。
敵のダイモンは日がな一日、飯を食い。女を所望。まるで無能。
すっかり自分を見るようだ。
実に、楽しい。
がんばれ日本!
なかいちテナント会映画フェア・スクリーンBlu-ray上映会
[関連作品]
黒田義之監督・青山良彦 『大魔神』
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