$世界映画博-コッホ先生と僕らの革命

『コッホ先生と僕らの革命』 DER GANZ GROsE TRAUM/LESSONS OF A DREAM 2011年・ドイツ 


お堅い学校+ギスギスしたクラス+新任教師+スポーツ=面白い。
この公式は絶対。
つまらないわけがない。

しかも、実話。しかも、サッカー。
当方のようなサッカー馬鹿はもとより、そうじゃない方々にも楽しいだろう。

ドイツといえば、サッカー強豪国であり、名選手の数々を輩出してきた。
そのドイツが、サッカーを知らない時代の物語。

第一次大戦前であり、当時のドイツの社会が垣間見えて興味深い。
新任教師が持ち込んだサッカーという未知のスポーツが、クラスに学校に町に、波紋を広げていく様。


コッホ先生を演じたダニエル・ブリュールが誰かに激似。と思ったら、『イングロリアス・バスターズ』の英雄兵士ではないか!まさかの、本人であったというオチ。
表情豊かで、キビキビとして好感度が高い。
新作はレース映画でニキ・ラウダを演じているらしいので、楽しみ。

生徒たちがいい。
殊に、イケメン級長のテオ・トレブスは、憂いのある芝居。
チビメン貧乏のアドリアン・ムーアは、可愛らしい。
デブメン金持ちは名前不明ながら、愛嬌たっぷり。

王道な学校スポーツ・ストーリーだけれども、時代が違う。
その効果が活きているのは、セバスチャン・グロブラー監督の隅々まで気を配った組み立てによるかと思う。これが初長編とは。


スポーツでも音楽でもダンスでもヤクザの娘でも、澱んだクラスに落としたら、何かが変わる。
人間が変わる。
日常が輝いていく。
下手でも上手くても、関係ない。

旧式な頭の大人vs新しい風。
大観客がいるわけではない。
ファンファーレがあるわけでもない。

物事の始まりとはそういうもの。
日本に置き換えて、サッカー界の可能性も見えてくる。

このドイツ・サッカーの始まりは、実に楽しい。



映画スクリーン



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