$世界映画博-007スカイフォール

『007 スカイフォール』 SKYFALL 2012年・アメリカ


自分が本気で阿呆じゃないかと思うことが多々ある。

たとえば、『ライフ・イズ・ビューティフル』や『悪人』や、ましてや『ニュー・シネマ・パラダイス』にハマれていないのである。
世評を見れば、これはヒドイ有様だ。外を歩いていいのか、これで。

そんな阿呆伝説に新たな1ページ。
大好評のボンド新作で、寝てしまった大馬鹿野郎。

寝不足だったからと、テヘペロしながらもう一度、観に行った。
寝てしまった。
撃ってください。


何が阿呆かといって、2度観た甲斐あって、繋ぎ合わせると全編を観た状態なのですけれど、思うに今作は良作。
筋立ても人物造形もよく、盗んだバイクで走り出す国家公務員には興奮した。

ダニエル前2作にハマりまくった反動か、華やかさが少なめだったのか。
悪役登場が遅かったからか?
他のアクション・シリーズがダブったからだろうか?

おそらく、ボンド・シリーズへの思い入れが足りないからだ。
ジェームズ・ボンドという男を知っていればいるほど、今作には愛が湧く。胸に迫る。
そういう映画だろう。


ダニエル・クレイグは胸筋がスゴイ。既製品のスーツは無理だ。無表情、ときどき不安顔。

ハビエル・バルデムは、日村の皮をかぶった志村に見える。
いつもよりも大人しめと思ったら、終盤の追い上げが凄い。感情が多面体。さすが。

ジュディ・デンチは、まさに女王。こんなにも小さかったのか。小柄さを逆説的に強調した演出は憎い。

と、お前、寝てたのに何をエラそうに、という失笑が聞こえてきましたけれど、続けよう。マイペース。

サム・メンデス監督なのである。『アメリカン・ビューティ』である。
選んだロケーションは007シリーズとは思えない独特さで、鉛色のスコットランド、逆光に輪郭が霞む長崎・軍艦島。
殊に軍艦島の起用は、廃墟好きとしては感慨深い。


ファン興奮のお楽しみがたくさん。
きっとお好きな方はヨダレがダダ漏れかとお察しする。

そういえば、ダニエル主演で昨冬にも同じことがあった。2度行って、2度寝たことが。
どうやら当方、暖房に弱い。



映画スクリーン(TOHOフリーパスポート)


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