2009年・日本
10年ほどの間、家族や友人から勧めに勧められ、読まずにいた『カイジ』
今年ようやく手にした。
夢中になった。
気がつけば朝方だった。
アゴが無理。
そう思っていたカイジがカッコよくさえ見えてきた。
ジタジタするカイジが愛おしくさえなった。
一気に17歩まで読みきって、ぼおっとなった。
熱に浮かされたのかもしれません。
そんなカイジの映画である。
原作ほど面白いワケがない。
そう思って観たのだけれど、面白かったのだ。
なんだろう、原作では引っ張りに引っ張られた細かいストーリーが、バサバサと思い切りよく削ぎ落とされていて、それでいてツボは押さえられていて、1本の映画に3つの勝負。
その充実感。
満足です。
大満足。
大森美香の脚本がよく出来ていた。
そういえば『デトロイト・メタル・シティ』も、この人は上手かった。
丸顔の藤原竜也にカイジは無理。
そう思っていたのだけれど、さすがは藤原竜也である。
終盤、eカードのくだりでは、すっかりアゴが尖っていた。
その面立ち、まさにカイジ。
しかもあの、表情を消して勝負に挑むカイジの姿が、的確に再現されていた。
あのゼロの顔を作るのは難しい。
嬉しくなった。
光石研マイレージも稼げた。
あの石田のおっさんの役は、光石研史上、上位に加わる良役ではないか。
あまりにも良い表情を見せてくれるので、泣けてしまった。
松ケンは松ケン。
福本先生の黒スーツはイケメン。
遠藤役を女に設定したのも無理が無かった。
天海祐希は清々しい。
香川照之は序盤、物足りなさがあったのだけれど、eカードで弾けた。
この人は、間違いがない。
そして芝居の呼吸が、お父さんに似てきましたね。
佐藤東弥監督作品で、以前エキストラ参加させてもらったのですけれど、その時よりもずっと面白くて驚き。エラソーで本当にすみません・・・
ゲーム小道具のデザインもよかった。
eカードなどは欲しくなる。
惜しむらくは、原作の班長に激似だった松尾スズキとのチンチロリン対決が見られたらよかったなー。
と思ったら、これは伏線であった。と、2を観て知った。
原作同様に、とにかく熱い。
展開を早くして、勢いをしっかりと受け継いでいる。
ブレイブ・メン・ロードでは手に汗も握った。
なぜ要潤じゃないのか?
それが疑問だったのだけれど、藤原竜也のカイジは爽快感さえ生み出してくれた。
あの熱は得難い。
『カイジ 人生逆転ゲーム』
WOWOW
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