ケース39


レニー・ゼルウィガーに尽きる。

レニー・ゼルウィガーのフケぶりに驚きつつも、上手い、とあらためて感心させられた。
そして、「レニー」なのか「レネー」なのか気になりつつ、コレを書いてます。


視線ひとつで、おお、何を見てるんだ!?とワクワクさせてくれるレニー
画面の外にある、恐怖を換気させているであろう景色を想像させてくれる巧さ。

観客の内側で、恐怖を増幅させる余地を与えてくれている。
見せ過ぎ、語り過ぎの小説や映画が多い中、こういう視点はありがたい。


始まって5分で、クロスプロセスをかけたような画面の色調と、レニーの緊張感に引き込まれた。

ストーリーに斬新さは無いのだけれど、巻き込まれるのがソーシャルワーカーであるという設定が現代的。
日本でも身近になった職業であり状況でもあるので、より入り込める。

魔女リリスや輪廻を絡めていたりと、一般的なアメリカンホラーとは少し違う工夫もあった。


核心の少女を演じるジョデル・フェルランドは、秀麗な面立ち。
芝居も素晴らしいので、どうして終盤、CGを使ったのかと惜しまれる。
ジョデルの根性と力量であれば、メイクで十分だった。むしろ、そのほうがよかった。
CGも良し悪しでありますね。

モテ俳優ブラッドリー・クーパーは故意か天然かはわからないのだけれど、狂気が覗く瞬間があって、裏の裏を読んでしまう。
彼メインのシーンでは、もしも自分がああなったら・・・しかも自分のダメダメなもので・・・そう、アレで・・・と考えると、夜も眠れず吐きそうです。

刑事のイアン・マクシェーンは、お父さんが元マンチェスター・ユナイテッドのサッカー選手ハリー・マクシェーン!
って、さすがに古くて観戦したことはないけれども!スゴイ。

父親のカラム・キース・レニーはカッコよい。

上司のエイドリアン・レスターは普通すぎる。逆に気になる。

クリスティアン・アルヴァルト監督はドイツ人で、これがハリウッド1作目なのですね。
酷評されたそうだけれど良作だと思うので、挫けないでほしいもの。


ラストのシーンに、あるモノが映るのですが、あれは普通にあの場所に存在するモノなのでしょうか?
日本のホラーだったら意味のある景色なのだろうけれど、偶然かな?それともジャパニーズ・ホラーの影響?

日本人としては、ちょっとばかりゾクッときました。


2009年製作/109分/アメリカ
原題:Case 39
『ケース39』

映画WOWOW

 

 

 



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