県合唱講習会2011(前編) | キウイジュース

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幸せ者の日常…

滋賀県合唱連盟主催の合唱講習会に参加しました。

何と今回は、モデル合唱団としての参加。
練習中の1曲を、講師の向井正雄先生に聴いていただいて、参加者一同の見守る中でご指導いただきます。

まったく初めての体験なので、参加が決まったときからワクワクしていました。

事前練習のためにステージが使える時間に合わせて団員集合です♪

ロビーにて、パートごとに参加票が配布されました。今回、参加者数は約50名、こういう作業も大変になってきたのは嬉しい悲鳴?!配って下さった方、お世話になりました~m(_ _)m。

また、講習会後半に参加者全員で指導を受けるビクトリア作曲の譜面も連盟から配布されました。

実施要項にも「譜面は当日配布します」とあったので、当日初めて楽譜を目にする参加者が多いはず。そんな中で、短い時間で一体どういう指導をされるのか、こちらの講習も、とてもワクワクします。

さあ、いよいよ「モデル合唱団」の練習のためにステージへ。
演奏するのは、Dubra作曲のFELIX NAMQUE ESです。譜面は何と1ページのみという短い曲ですが、アカペラの緊張感、たっぷりとしたフレーズ感、クライマックスの盛り上がりなど、とても歌いごたえのある、大好きな曲です。
向井先生からどんなご指導が受けられるか、楽しみ♪

いよいよ講習会が始まりました!

最初はあふみヴォーカルアンサンブルさん。モンテベルディのクレドを演奏されました。
「これは聖書を語り、教える音楽。言葉のリズムを大切に」
「長い言葉の中にある1カ所のアクセントを生かして。」
「フレーズの最後を豊かに響かせたい時は、外へひっぱりながらたっぷり歌いきる」
「6連符は頭だけでなく最後の2つにもアクセントを付けてみて」
「母音のエを几帳面に合わせて」

続いて彦根混声合唱団さん。千秋次郎作曲、夢へのオマージュより、「同じ宇宙へ」。こういう日本語の素敵な歌は、彦根混声さんの専売特許!という感じ。
「素敵な曲を素敵に聴かせるコツは、その味わいを身体いっぱいに感じること。それを伝えるという作業です」
「一番伝えたい言葉を中心としてフレージングをゆったりと捉える。クレッシェンドも作戦的に」
「『しあわせ』を歌うためのフレーズは、最初から『しあわせ』に歌う」
先生の一言、一言が音楽に響いて、ぐんぐんよくなる!

さあ、いよいよ我々の出番です!ちょっぴり緊張して歌いました。

先生は、何をおっしゃるかな?歌い終わって、期待と不安でいっぱいの耳に飛び込んできた、先生の第一声は…「この曲、譜面を読めば読むほど惚れこんでしまいました。いい曲!」我々の演奏に対する直接的な評価ではなかったのだけれど、その瞬間、喜びで満たされました。
そんなふうにこの曲に出会ってくださった先生と、この曲で一緒に音楽できる!という喜び。

そして先生が始められたのは、「純正律」と「平均律」のお話。キーボードでそれぞれ和音を鳴らして、「違い、わかりますか?」そうやって鳴らしてもらえば、確かに違うように聞こえます。「純正律は、大聖堂っぽい響きがするでしょう」と言われれば、そんな感じもしてきます。が、…いざ、鳴らしてみましょうって言われても…「少し低めに入ってみて」と言われても…まったく慣れないことで、とまどってしまいます。

それでも…言われるままに響きの色に意識を集中して歌い始め、恍惚にも似た表情の先生の棒(「惚れ込んでしまった」は大げさではなかったんだなあ!と実感)に合わせて歌っていると、とても気持ちよく…「○小節めまで歌いましょう」と言ったのに結局最後まで通してしまった後で、「ね、少し大聖堂っぽくなったでしょ?」と言われると、うーん、そんな気がしちゃうから不思議。

大切なことは、合唱団として音色のイメージを統一すること、ともに鳴らすために聞き合うこと、なのだと再確認しました。よく考えれば当たり前なんですけどね(笑)

「ここは低めにとった方がいい」とか、「第三音は弱めに」とか、楽譜に書かれた音を鳴らすという段階を越えた、ハモらせるための注意やアドバイスを受けることは今までにもありました。でも、経験&勉強不足な私は、いまいち対応しきれない気がしていたのも事実。
「低めって…どれくらい?どうやって隣と合わせるの?」などなど…。

そうやって頭で考えて理屈で解決するのではなくて、とにかくよく聞き合って、気持ち良く響き合う音を追求すること、そしていい響きの中に身を置く体験を重ねること…そうして感覚を磨いていくこと…が大切だということではないかと思いました。

夢のような30分間は、あっという間に過ぎ去っていきました。

(後編に続く)