この日、あいにくの雨の中、探検隊一行は、南木曽町、阿智村清内路方面に向かっていました。


 国道19号神戸交差点を上り、最初に立ち寄るのは「かぶと観音」です。


木曽路名水探検隊のブログ-かぶと観音


 この地で、松食い虫のために枯れてしまった「袖振りの松」が、水舟として生まれ変わったことは既報のとおり。


 【過去ログ】 かぶと観音 ~義仲と巴のロマンス!?~


 そんなかぶと観音について、話題となることもなく、一年以上が過ぎていました。


 この日、何の気なしにかぶと観音を訪ねた我々でしたが、そこには、新しい案内板が。


 なんと、新しい袖振りの松が植樹されているではありませんか!


木曽路名水探検隊のブログ-袖振りの松  木曽路名水探検隊のブログ-案内板


 案内板によれば、平成22年9月、巴御前が晩年を過ごした富山県南砺市福光の「義仲巴ら勇士讃える会」と縁があり、「巴塚の松」として親しまれている樹齢七百五十年程の黒松の実生苗木を譲り受け、植樹したものだそうです。


 「袖振りの松」は、義仲が弓を引こうとした際、邪魔になった松を巴御前が袖を振って横倒しにしたもので、また芽が出て何代目かの松、と伝えられています。


 代替わりしているのであれば、切り株だけにしておくより、巴御前ゆかりの松が後を継ぐのもまた一興というものでしょう。


 割とアンテナが高いつもりの探検隊でも、新たに植樹されたことは全然知りませんでした。


 境内を見ると、お祭りの準備が整えられています。


木曽路名水探検隊のブログ-祭りの準備


 おらが町の観音堂、おらが町のお祭り、という風情。


 うーん、そうか。


 この地に根付く義仲伝説をもっと多くの人に知ってもらいたい、もっと宣伝すれば、と思うのは、よそ者の考えかも知れません。


 力いっぱい宣伝するのではなく、わが町の伝説を淡々と守り続けようというさりげなさも、また清々しいものではありませんか。(momo)



木曽路名水探検隊のブログ-水舟  木曽路名水探検隊のブログ-水舟2
     「袖振りの松」で作った水舟           いい具合に緑色に染まっています。


木曽路名水探検隊のブログ-腰掛け石
 義仲がかぶとを置いて休んだ「腰掛け石」