意外と長い!!
10キロに驚く!!
この灼熱地獄の中の10キロって、相当だよね。
でも、行くっきゃないっすよね!!
覚悟を決めて。
歩き出す。
いよいよ旅もラストスパート。
最後の地へ進む足取りは力強く、そして、1歩1歩に重みがあったよ。
「ゴールまであと少し」
ゆっくり、ぽつりぽつりと、言葉を発しながら歩く。
すれ違うコドモに手を振るみっくん。
「この道を歩くのも」
「もうないだろうけど」
「もっと知りたいと思うから」
「もっと歩きたいと思う」
「どっかの教科書読んで勉強するより」
「こっちの方が何百倍もいいや。」
インドの風景を見る目が。
本当にカッコよくて。
表情1つだけで、こんなにも心動かされるなんて。
「しっかり、自分の足で歩いてみた景色は達成感がある」
すれ違う車にも手を振る。
「会う人会う人、好きになっていく」
「東京にいる時と比べると。成田で人見知りなんて言ったけど」
「多分、どっかで自分のことがあんまり好きじゃなかったんじゃないかなぁ」
「だから、人の事ばっか考えてて」
「それは嫌われたくないから」
「大事なことに気づいたかな?」
「これから自分が生きていく中で」
夕日が落ちていくインドの田舎道。
そんな言葉を、ぽつり、ぽつり、語っていく中で。
「うわぁ・・・・すっげーキレイ」
みっくんはこの光景を見た・・・。
マハボディの背後から沈む夕日。
進む道を外れて、草むらを進む。
「こんなのなかなか見られない」
あたしは・・・
みっくんはこれからも、こんな光景を見ると思う。
インドじゃなくても、必ず、どこかでこんな光景を見つけるんだと思う。
夕日を見つめて。
小さく、頷いたみっくん。
この顔、最高だよ。
涙が溢れたよ。
「行こう」
沈む夕日をギリギリまで見つめながら、元の道に引き返す。
ここ、最高に素敵だった。
今までの中で、最高なシーンだった。
「多分、どっかで自分のことがあんまり好きじゃなかったんじゃないかなぁ」
自信家。負けず嫌い。
世間ではこんなイメージが強かったみっくんのこの衝撃的とも言える言葉。
またあたし的見解ね。
ジャニーズなんてデビューできる人達はほんの一握り。
デビューという目標持って頑張ってきたみっくん。
上昇志向があって、真面目。
意外と気が小さい。
チャラく見せておいて、実は相手を探ってる。
誰でもあるコンプレックス。それを克服するために陰で人一倍努力をする人。
グループの最年長。嫌われたくないけど、グループのために言わなきゃいけないこともあったと思う。
でも、言えないこともあったと思う。
「言ったら嫌われる」
「これを言ったらグループの雰囲気を壊してしまう。」
「これを言ったら相手はどう思うだろう。」
「人に何かを言う前に、自分が頑張ればいい。」
「自分が背中を見せればいい。」
そんなこともあったんんじゃないかな?
勝手なイメージだけど。
そして。
デビューしてから。
今までの自信を覆されるような挫折があったのかもしれないな。
悩んでたのかもしれないなぁ。
壁にあたっている真っ最中のインド旅だったんじゃないかなぁって。
自分と向き合う、とてもいい時間になったんだろうなぁって。
そう思ったよ。
夕日を見つめながら小さく頷くみっくんの目を見て。
あたしは改めて、この人に付いていこうと。
この人が大きく飛躍するであろう期待と自信と。
希望をひしひし感じたよ。
次回。
最終回だね。
列車の中での小さい男の子との出会い。
コルカタ到着。
ゴールまで、走りだす。
「フォーッ!!」
バックパックを投げ捨てて、走る後ろ姿。
どんなラストなんだろう。
あえて、公式HPの予告は見ないようにしてます。
ラストを思うだけで、今も胸が息苦しくて、目頭が熱くなるあたしです。
誰か救心プリーズ(笑)