売上、営業利益は前四半期とほぼ変わらずで横這いとなっている。国内パズドラのアクティブユーザー数はガンホー側のグラフを見る限りあまり変化はないし、課金率は減少してるとは言えコラボやイベントといったテコ入れなども出来る。他社が新作アプリを出し続けてる中、この数字は立派と言える。
ただパズドラの新要素のランキングダンジョンや、協力プレイダンジョンαは自分にとってはあまり魅力的には見えないので、既存のユーザーがどこまで楽しみ続ける事が出来るかは大きなカギとなる。まあパズドラの場合、ある程度休んでいてもパズル部分に面白さがあるので復帰した後もまたパズルを楽しみ、休んでた間に出てきた新規の育成要素を楽しむなど意外と復帰がしやすい作りになっている。これとコラボ企画と組み合わせて離脱ユーザーをゲームに引き戻せるというのもパズドラの強みだろう。
それでも国内パズドラに伸びが見られない以上、このままだと来年は月商100億、月の営業利益50~55億くらいの水準となる可能性は十分ある。これを打開する最大の期待要素は海外パズドラの成長で、ようやく北米版パズドラのテレビCMも開始された。日本に比べてCM効果はまだ薄いようだが、CM内容を今後工夫したり、海外ユーザー向けのイベントを実施するなどして海外で活路を見出す事が出来ればまた流れは変わるかもしれない。
それにしても海外CMの実施は自分の感覚的には2年遅く感じてしまう。2年前のガンホー決算予想記事 には「自分の予想だと夏頃からCMなどのプロモーションが行われると予想していたのだが、まだ海外でCM開始したという情報は入ってきていない。ガンホーがパズドラの海外展開をどのようにやっていくのかが見えてないのが自分の中では最大の不安材料だ。」と書いているが、まさかCM開始がそこから2年後になるとは夢にも思わなかった。
同じ予想記事に書いてる「パズドラ人気の継続、新作のヒット、海外展開の成功」という3要素のどれも達成出来てない事を考えると現在のガンホーの株価もまあ仕方ないかと思ってしまう。パズドラ人気の継続は当時程の売上に戻るとは考えにくいので、今後期待出来る要素は残りの2つとなっている。海外展開についてはライバルも増えて来てるし、以前よりもハードルは上がっている。新作もサモンズボード、ディバインゲート、レジェンドオブキングダム(旧ピコットキングダム)とどれも小粒な印象で、次の作品のリリースも2016年に配信という事なので当面は期待出来ない。
なかなか苦しい状況だが、今は2016年に向けての種蒔きをしてるとも考える事は出来る。自分としてもすぐに買いたいと思う訳ではないが、今後も注目して行きたい銘柄だ。