人形劇「コロコロケロロン」~みたて遊びの楽しさ(2) | おいけ家金魚のblog

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人形遣いのメモリーブログです。公演や稽古、日常のあれやこれや。



「3枚のおふだ」の併演作品として、オープニングに上演している
「コロコロケロロン」

これもまた、球に目玉をつけたら?
カエルになっちゃった!
というみたて遊び。


最初は、
ただの白い小さな球が転がってきて・・・

そこに、ピンクの軍手が登場する。
両手でお花みたいな、優しい花弁の動き。

白い球は、お花の香にそそられて・・・
飲み込まれてしまう。

お花は、いつくしむように球をもてあそび?
やがて、吐き出されると、
ピンク色に変色。

白い球は、なんだかちょっと
かわいい女の子みたいな動きにかわっている。

心ウキウキ・・・
スキップなんかしちゃったりして・・・
らんらんらん・・・




そこへ
今度は、黄色の軍手君が現れる。
これは両手を重ねて、イソギンチャクみたいな
海中生物のような動き。

ちょっと気持ちが悪い。
何とか逃げようと試みるんだけれど、
こいつ、
吸引力が半端ない!
抵抗むなしく、飲み込まれて、吐き出されると、
黄色に変化。

おや?
なんだか体が軽くなった!
ジャンプもお手のもの!
こりゃいいね!

と・・・
そこへ、今度はなにやら
ごっつい岩のような塊の緑の生き物!


                          
                         変な奴・・・
                     でも、なんかおもしろそう・・・

こいつにも、
やっぱり球は飲み込まれて・・・
ミシミシ、ガリガリ

そして吐き出されたら・・・
あ・・・
球が緑になって、おっきくなった!


しばらくの間・・・

やがて
そこに目玉が付いて

ほら
カエルになっちゃった!

1匹、2匹、3匹・・・・
どんどん増えてゆくぅ~!

最後に登場したのは、
わぁおっきなお母さんカエルだぁ!!!





とまあ、言葉で表現すると、
こんな感じになるのだが・・・


この人形劇
実は、最初からみたて遊びをしようと思って作ったわけじゃなくて、
きっかけは、
小菊師匠の都々逸の歌詞がヒントになっている。

♪かえるひょこひょこみひょこひょこ~
あわせてひょうこひょこむひょこひょこ~

という、あれである。

かえるがひょこひょこ
いきなりあふれんばかりに登場してきたら、
楽しいだろうなぁ・・・

そこからの発想であった。







昨年、飯能市内の保育園さん10か所で連続公演をやらせていただいた際、
この作品は、園長先生はじめ、保育士さんたちに大変好評でした。

「とても子供たちの想像力を刺激してくれ、子どもが思い思いの
生き物やら、動物やらを頭の中で組み立てて見ているのがわかる」
とおっしゃってくださったのです。

まさに、私たちが望んでいることだったので、とてもうれしく感じました。

メイン作品である「3枚のおふだ」も、
私たちが、具体的なお寺とか、山姥の家とかという大道具を描かずに
布で表現してゆこうと決めたのも、
実は、観ている人の想像力で、無限に作品の世界を膨らませてほしいと
願っているからです。


無駄なものを極力そぎ
よりシンプルにすることで
その世界を無限大へと膨らませたい



そのためには、表現者は
より自身が豊かに
より洗練されて
ゆかねばなりませんが・・(^^;

(これが大いなる課題ですね)