今後いろいろな要素が重なって、今後もニューヨークの株価は急落が断続的に起きる。
それは当然世界に波及していく。
アメリカ国民から不評を買っているオバマ現大統領が責任をとらされて辞任し、ヒラリー・クリントンが大統領に交代していく。
そして2年後の大統領選挙で、現職のヒラリー・クリントンに対し、共和党は前回の選挙戦で副大統領候補だったサラ・ペイリン前アラスカ州知事が対戦する構図となる。
ペイリン前知事はリバータリアンである。
彼女は夫と共に漁業労働者も実際にやっていた気丈の女性だ。
開拓農民の精神を持ち、下から這い上がってきた元気な人である。
なぜこのような女性が、共和党という保守・金持ち層政党の大統領候補になれるのか。
ここに謎がある。
サラ・ペイリンはカリフォルニア州で育ち、自力でアラスカ州の州知事にまで這い上がった女性である。
だから反連邦主義者、すなわち反中央集権主義者である。
こうした人物をあえて共和党の候補者に据える計画が着々と進行中である。
このこと自体が、ヒラリー・クリントンを圧勝させる筋書きである。
アメリカ共和党は元々、保守的な、地方の中小企業や大規模農場経営者が作り育ててきた政党である。
カントリークラブの中から生まれた政党だ。
カントリークラブとは地方の金持ちたちの組織である。
ここに集まる地方の保守的な経営者層は、元々、外側の世界の外国のことに興味が薄い。
アメリカが世界に出て行って、「カネと軍事力」で支配することに反対である。
それに対して元々、ニューヨークから始まったのが、アメリカ民主党である。
はじめはタマニー党という私的な利益集団であった。
それがやがて全国的な政党になっていったのだ。だから米民主党は、ニューヨークの金融業者や裕福層が資金を出している政党である。
と同時に、民主党は、労働組合や貧乏人層やリベラル派や黒人などのマイノリティの党である。
全体としては貧しい層の政党である。
米民主党は出生の時からニューヨークのユダヤ人たちの「自由の思想(レッセ・フェール)」でできている。
だから米民主党は、ニューヨークの金融財閥や石油財閥の資金と意思で動かされる政党である。
労働者と貧困層の政党なのに、出生時の性格からどうしてもそうなる。
米国の世界覇権国化とともに、世界支配を目論んでいた大企業のオーナーや経営者といったグローバリスト(地球支配主義者)に動かされてしまう。
それに対して共和党のほうが、案外温和である。
外国をあまりいじめるなという考えだ。
アメリカ人は米国内で堅実に生きていけばいいといった思想がある。
これは孤立主義ではない。
帝国は孤立などしない。
かつて“空の英雄”チャールズ・リンドバーグがこれを「アメリカ・ファースト」と表現した。
これは「アメリカ人は世界支配したりしないで、国内問題を重視してなるべく平和に生きていこう」という思想だ。
「アメリカが一番」というような愚かな意味ではない。
現在では大手メディアをはじめ民主党も共和党もグローバリストが非常に強い。
だからサラ・ペイリンはどうせ当選しないのだ。
こんな女性を共和党の大統領候補にしようとしている動きに裏があることを私たちは知るべきなのだ。
アメリカ国籍のヘッジファンドや外国乗っ取りファンドは「ボルカー・ルール」によって、すべて廃業に追い込まれると噂されていた。
しかし一転してまったく逆ななってしまった。
イギリスあるいはヨーロッパ系のヘッジファンドと闘うために、今後もハイリスクの金融バクチをどんどんやっていいということである。
なんとも自分たちの都合ばかりを考える穢い連中である。
なぜ、アメリカの金融規制法はこのように“だらしない内容”になってしまったのか。
本当なら「銀行によるすべてのハイリスクの取引を禁止する」とすべきだったのである。
だから今度の法律は、金融規制法ではなく、統制法である。この違いは大きい。
これから悪のヒラリー大統領による、“ヒラリー・ファシズム”になる。
アメリカが(世界中が)統制経済体制になっていく。
その準備のための法律だ。
金融取引に正しく秩序を与えるための法律ではない。
金融バクチを放置したままで上から統制だけを行おうとするものだ。
なぜ、これほどにアメリカの金融業界の人間は強欲な金融バクチが大好きなのか。
なぜ、危険な金融ゲームを絶対やめようとしないのか。
やめさせることができないのか。
それはニューヨークのユダヤ人たちに、レッセ・フェールという思想が身に染みついているからだ。
彼らは取引が規制されることをものすごく嫌うのである。
「取引の完全な自由」こそは彼らの血肉であり、霊魂だからだ。