3D映像に付きまとう問題、たとえば「斜視」になった事故。 | 三茶農園/きむらさとる

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封印作品の闇―キャンディ・キャンディからオバQまで
封印作品の闇―キャンディ・キャンディからオバQまで

かつて、劇場公開版「新立体アニメ・オバケのQ太郎」で幼い子が斜視になる事故があったそうだ。同時上映が「大長編・ドラえもん」だったので見たことある人もいるかもしれないが、斜視については、PTAの一部で"オバケの呪い"と話題になったぐらいでほとんど話題にあがらなかったそうだ。

そもそも3D映像というのは、人間の右目と左目で見る時のズレによって、物体の距離を測る錯覚を利用するわけなのだが、実はそれを錯覚だとまったく認識できず、脳で立体化できない人が無視できない割合で存在する。

3Dテレビとなると、筆者にはこれが見えない。文字通り、見ることができない。2Dの画面を見たときに3Dの映像が存在するかのように見せるはずのテクノロジが、筆者には作用しない。このような人々は、小さいが無視できない割合で存在しており、専門家によって4%から10%と言われている。 コンテンツ会社とハードウェア会社が3Dに移行する中、筆者のような人が数多く取り残されようとしている。
ただ、訓練で習得する方法もあって、
支援手段(レンズ)を「補助輪」として使って 、最終的に「両眼を、同一空間に焦点を結ぶように向ける」方法を習得することができる、
逆に言うと、幼い子供にとって3D映像を見せるということが、逆の視覚訓練となってしまう可能性を秘めている。
調節(ピントを合わせること)をするときに過剰な眼球の内よせが起こり「より目」の状態になることで、遠視が原因になっていることがほとんどです。 初期は間欠斜視,交代斜視ですが、放置しておくと、恒常斜視、片眼斜視になり、斜視眼が弱視になることがあります。1歳以後、普通2、3歳で発症します。
最初のオバケのQ太郎の例に戻るが、関係者の間では思い出したくもない事例だそうだ。原版をプリントすることや、映像を研究に使われることを拒んでいるとも聞く。3D映像を積極的に利用するのはいいことなのだが、事故の可能性をはらんでいること、どういった防止策解決策があるのか知った上で取り組むことも、必要ではないかと思う。

ネット上に、3D映像肯定意見は多く見られるので、認識できない人がいることや、事故の可能性があることの問題提起として。どう安全性が保たれているのかを詳しくは知りません。ご指摘はコメントいただけると助かります。