先日、飲みの席で、ある後輩が、僕と二人で体験した出来事を披露して笑いを取ろうとした。

ものすごく優しい先輩である僕は、

「いいよ♪その話はオマエが話して、人気者になりなさい♫」

と、年長者としての余裕の微笑みを湛(たた)えて彼にアイコンタクトを送った。

すると・・・。

あの面白かった出来事は、彼の手腕によって、何一つ面白みのない色あせた、ただの思い出話しとして皆の前で再現されてしまった・・・。













正直、僕は、唖然(あぜん)とするより、

「よくもまぁ、あんなに面白かった事を、こんなに面白くなくできるもんやなぁ。」

と、逆に感心してしまいました。

しかし、今更、僕が同じ話をして、彼が中途半端に再現した残骸をなぞったところで鮮度落ちはいかんともし難く、

かと言って、ものすごく場の雰囲気を大切にする先輩である僕としては感心ばかりもしていられず、

また、彼の今後の人生の事も考えて、心を鬼にして、その後輩を厳しく叱り飛ばした。

結果として、この僕が後輩を説教する姿が周りの笑いを誘い、酒席は盛り上がったので僕としては言う事はないのであるが、同じ物を見聞きし、体験した者としては、彼の間(ま)の悪さ、引き出しの整理整頓能力の無さには賞賛に値するくらい驚かされた。

まあ、もし彼が、僕に説教される事によって発生する笑い見越して、あえてこんな醜態を晒(さら)したのであるのなら、今すぐにでも彼に電話をして、ねぎらってあげないといけないのだが・・・天然の産物であろう。

ちなみに、ものすごく人の話を聞かない先輩である僕は、7割がた彼がスベるであろう事を見越して、かつ、心の中で、


「このトーク、あり得ないくらいにスベれ♪U、スベれ♫」


と強く願いながら、彼が話している間に、その後の説教の文言を頭の中で考えていました♪


何事も、保険は大切ですからね☆

U君、おいしいところをありがとう^^