最近、丸善が電子書籍を図書館向けに販売し始めたので、宣伝にきた。

通常の図書の価格の10倍程度の値段で、1冊1万円以上。
Amazonなどでは、電子書籍は、10分の1程度で販売するのに、なんだか、逆行しているような
感じだが、Amazonは個人をターゲットで、丸善は、図書館をターゲット。

大学図書館で、1000館程度なので、電子書籍を作成して販売しても、数十冊も売れれば
大ヒットだと思われるが、すると、1冊1万円でも、利益はでないかもしれない。
しかも、手堅い内容の本ばかりで、ヒットするわけないものばかり。

しかし、電子書籍を10倍の値段で購入するなら、10種類の図書を購入した方がよいと
考えるのが、人情かも。
大学会計上、電子書籍は、紙の図書と同様に資産として、計上はできるようだが、
利用が非常に多いのなら仕方がないが、めったに利用されることもないような図書に
10倍の値段をつけなければならない業界の苦しさが、痛ましい。


限界費用(再生産、複製費用)がほとんど0円なのだから、大量販売するのに向いているが
とてもヒットしないような図書のデジタル化をして、図書館に高く売りつけようとする販売スタイルは
本当になりたつだろうか?
もしかすれば、大量の0円10円書籍をつくって、タイのエサのエビのようにばらまいて、本当は
高いタイを売る戦略でもあればいいが、どうも、うまくいくとも思えない戦略しかないようだ。