12月18日 読売新聞 回顧2006出版 という記事が掲載された。
それによれば、図書の売り上げは、1兆円前後で、ここ例年変化は、ないように見える。
そのかわり、雑誌の売り上げがかなり低下し続けている。

図書の売り上げを分析すると、アマゾンなどの勝ち組と、大型書店の勝ち組をのぞくと
書店の経営は、逆に大きな問題を残している。
特に、話題性の高い本を、全国一律供給を難しいので、地方の小中の書店は、
情報速度と裏腹に、苦しい状況で、稼ぎ頭がない状態で、中央での返本を
地方で売るという状況になってしまう。
出版量の多さも考えると、商品寿命は、2週間足らずしかなく、難しい状況にある。
その意味では、新刊書は、まるで、週刊誌なみの寿命しか持ち合わせいないことになる。

アマゾンの登場によって、爆発的に図書購入量が増えた人も多いだろう。
(私もその一人である。)
図書の購入量が増加すると、図書の管理コストも、爆発的に増加するので
実は図書を管理することができなくなる。
いずれ、アマゾンは、個人の書架を兼ねるように進化するだろう。
過去に出版された図書が、いつでも購入可能となれば、長期間保管するより
必要なときに、何度でも購入するということが、現実的にコスト安になることも
考えられる。しかも、読んだ内容を検索することも可能なのである。

アマゾンには、再販制度はたまらなくおいしい商売だろう。
是非、堅持していただきたいと思っているに違いない。
なぜなら、誰も安売りすることができないので、売り上げれば、そのまま、儲けになるからだ。
(しかしながら、図書の利益率は、他の商品に比べて低いのも事実。)

1店舗で、日本中を相手に販売できるのは、すごいことである。
そんなこと書いていると売り上げ高が気になるが
あるブログによれば、
http://neta.ywcafe.net/000514.html

アマゾンの日本での売上高は約800億円、うち書籍は624億円、らしい。

という分析をしている。
日本全体で1兆円だとすれば、6%にあたるが、儲け率を考えると、きっと、すごい儲け率を
たたきだしているにちがいない。

アマゾンやGoogleが図書の全文検索、内容分析など、データに着目しているのに、
日本はそのような技術や動向にほとんど無関心であるのも気になるところである。
辞書や専門書を網羅的に検索できるサイトもあってもいいとおもうが
どうもそのようなことも、日本ではほとんどない。
スキャン技術やデータベース検索技術も、どこにもないように見えるのも
気がかりである。
グーグルやアマゾンが図書 特に和書の検索をほぼ完璧に行っているのも
非常にきになる。
Googleブック検索で、中国語、韓国語が検索できる現実をみると
日本語が検索できないわけがない。
Googleブック検索が、公開できないのは、和書特有の縦書きにたいする
表示問題に過ぎないと思われる。
その最終的技術の詰めに差し掛かっていると思われる。
もう既に開発済みで、最終テストをしている段階だろう。

そのような技術にほとんど無関心でいいのだろうか?