図書館に勤めて、30年。
その30年は、コンピュータの発展の歴史であった。
30年前のコンピュータは、アルファベットしか扱うことができなかった。
その後、長い間、日本語表記はカタカナしか使えなかった。
だから、当初、図書館システムは、アルファベットとカタカナでデータを処理していた。
だから、図書館システムの発展の歴史を振り返ると、まずは、漢字を扱えるように
なることが悲願であった。
しかし、漢字の利用も、現在、数千種から数万種しか扱えず、まだまだ、多くの問題が
残っている。
しかし、当用漢字(常用漢字)は、2000字足らずですむので、日常の漢字は、十分なのかも
しれないが、人名の使われる漢字、書名に使われる漢字には、いろいろあり、完全なカバーは
できない。
図書館の図書は通常蓄えていくので、30年前に登録したデータも今も使われているし、
100年後にも、使われていることになる。
時代の変化、コンピュータの進化にもまれて行きながら、図書館データは引き継がれていかなければ
ならない。そのための何らかの保障をどのようにすべきか。