敗戦を振り返り.... | 伊達公子オフィシャルブログ ~Always Smile~

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1回戦、敗退の昨日から1日。
今日も元気に練習してきました。
体は筋肉痛になる事もなく
至って元気です。
不思議とここのところ疲れ知らずの毎日。

US OPEN後の痙攣に対する検査後から
Dr.のアドバイスのもと
いろんなことをこれまで以上に
気をつけるようになりました。

まず、
水分の量。
飲むタイミングと飲む種類。
回復力を補うためにリカバリードリンク摂取と割合。
塩を摂取する量。
エネルギーをより早く吸収するための
エネルギージェルを摂取とそのタイミング。

アメリカの製品だと手に入れるのに
限界があるので、
日本の製品で可能なもので、
それらのすべて詳細をDr.に送り、チェックしてもらい
細かく指示を出してもらっています。

今大会の広州は蒸し暑いので
当然、痙攣の心配がなかったわけではないですが
試合前から試合当日、オンコート、試合後、
それぞれに出来る、Dr.からのアドバイスのもと
最大限の準備をして挑みました。

昨日は3セットを戦い、
時間にして2時間14分。
暑さはそれほどではないにしろ
湿度は高かったので相当な汗の量でした。
そんな中でも痙攣の問題はなく戦い抜く事ができました。
まだ1度の試合だけなので
完全に不安が拭い払えているわけでないですが
サウスダコタでの検査により自分自身をより知る事で
やれる事がしっかりと見えている今、
これ以上に出来る事はないと思っているので
出来る最大限の準備を常にして挑むのみと
信じています。

試合の分析としては
1セットをいかに2セット目に近い状態で
入れるようにするか。
私のテニスは相手のボールとのタイミングに
合うまでにどうしても時間がかかってしまうようです。
ただ練習のときにはそれほど時間はかからないわけだし
出来ないはずはない。
試合のときにその合わせる時間をいかに短くするかが
今の課題の一つ。
サービスの課題はファーストサーブの確率も安定して来たし
セカンドサーブも良くなってきています。
次の課題としてはサービスの確率が上がった今、
いかに効率よくキープするか。
スピードではなくプレイスメントで
主導権をしっかりとものに出来るように。

ストロークでは試合を支配しつつ、パターンができて
最後のフィニッシュができないこと。
やろうとしていることは決して間違っていない。
いかにシンプルにかつ、アグレッシブにプレーできるかどうか。
私の場合、時としてアグレッシブになりすぎる傾向が
あるので、もっと気楽に入ってもいいかもと思うときが
あります。

その辺りの試合勘なのか?
勝負勘なのか?
これが12年のブランクなのか?
勝ちきれるパターンを体が習得しなければなりません。
頭で考えるのではなく、体が動いて行くようになるはず。

トッププレイヤーたちは崩れそうで
崩れないところが強さでもあります。
自分のパターンでなくても
しぶとくワンチャンスを待ち、
そのワンチャンスを見逃さず、
そしてそのワンチャンスをものにします。

昨日のGarrigues戦でも彼女自身、
かなり苦しんでいた事は明らか。
セカンドセットからオンコートコーチングシステムを
使い、3セット目に入り、私が着替えている間も
コーチと話をしていたようです。

競った試合をして得られる事が多いのは事実。
ウィンブルドンで対戦したトップ10プレイヤーの
ウズニアッキ、そしてLAではリシキ。
今回もトップ20のプレイヤーと
どれも3セットで競った試合で勝ちきれない。
トップのプレイヤーたちには同じ事をしていては
勝ちは転がって来ない。
自分でもぎ取るしかないのです。
1度や2度はもしかしたらチャンスがあることもあるかもしれない。
でもほんとの意味で強いプレイヤーは
自分自身で勝ち取る術を持っている。

だからこそ今の敗戦の中でも
大きな意味を持っていると信じている。
ただ反省すべき事、今後の課題が克服していかなければ
進歩はない。

昨日は体がすごく動いたし
プレーの中で大きな間違った選択はなかった。
躊躇もなかった。
想い描いている理想に近いプレーが出来ていた。
痙攣の問題も起きなかった。
ウィンブルドンからふくらはぎの肉離れを克服し、
怪我もなくテニスはいい方向へ向かっている事は
間違いない。
好調も維持できているし、今はとにかくチャレンジを
継続するのみ。
まずは明日のダブルス、
そして日本での3連戦に向けて
もう一度気持ちを高めて練習に励んでいきます。