「最初の恋、最後の儀式」イアン・マキューアン著・・・★★★☆
夏のはじめから、すべてに意味がなくなるまで、ぼくたちは開いたままの大きな窓の前で絡みあった。自分ではどうすることもできず、ぼくは妄想の世界、あの怪物の住む世界に引きこまれていく…少年と少女のひと夏の恋を、エロティシズムと恐怖を交えて綴った表題作をはじめ、大人の仲間入りを果たすために10歳の妹を誘惑する14歳の兄の姿を描いた出世作「自家調達」など、英国文壇の旗手が、時には残酷に、時には優雅に紡ぎだした八篇を収録。官能、恐怖、風刺、叙情…ブッカー賞作家の独自の世界が堪能できるデビュー作品集。サマセット・モーム賞受賞作。
2冊前に絶賛したイアン・マキューアンのデビュー作。
「贖罪」にすっかり魅せられ、作品を時系列でぼちぼち読んでいこうと思う。
本書は著者が大学在学中に書かれた短編集で、どの作品も倒錯して異常な性愛癖を持った人間達を描いている。
「贖罪」の真っ当でマッタリとした長編作と違い、どの物語も異色で、文体は普通にサクサク読める。
大学生が書いたデビュー作としてはかなり独創的で、レベルの高いものだとは思うが、ちょっとお下品で(^▽^;)、万人に受けるような内容では無い。
こういう作風なら、その前に読んだマンディアルグの方が、お上品な私には合っている。。。(;´▽`A``
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