62冊目 青い犬の目/G・ガルシア=マルケス | ヘタな読書も数撃ちゃ当る

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ある日突然ブンガクに目覚めた無学なオッサンが、古今東西、名作から駄作まで一心不乱に濫読し一丁前に書評を書き評価までしちゃっているブログです

「青い犬の目」G・ガルシア=マルケス・・・★★★★

夢の世界に繰り返し現われる女性との奇妙な交流を描いた表題作「青い犬の目」、死に対する恐怖のイメージに満ちた、カフカ的悪夢の世界「三度目の諦め」、自らの美貌に苦しめられる女性の悲しい変身譚「エバは猫の中に」、死者の側から眺めた日常の光景「誰かが薔薇を荒らす」、『百年の孤独』の世界へと通じるマコンド物の1篇「マコンドに降る雨を見たイサベルの独白」他、全11篇を収録。

 

 

一篇目の「三度目の諦め」を図書館で読み終えた時、静寂の中、思わず大きな唸り声をあげそうになった。

 

なんという凄み、筆力。紹介文にもあるように、この作品は死をテーマにしたカフカ的な作品だ。

個人的にはこの作品が一番だったが、どの作品も良い。バラエティに富んでいて、ストーリーテラーぶりを発揮している。私が言うのもなんだが、恐るべしマルケス。