「死の泉」皆川博子・・・★★★★
第二次大戦下のドイツ。私生児をみごもりナチの施設「レーベンスボルン」の産院に身をおくマルガレーテは、不老不死を研究し芸術を偏愛する医師クラウスの求婚を承諾した。が、激化する戦火のなか、次第に狂気をおびていくクラウスの言動に怯えながら、やがて、この世の地獄を見ることに…。双頭の去勢歌手、古城に眠る名画、人体実験など、さまざまな題材が織りなす美と悪と愛の黙示録。吉川英治文学賞受賞の奇跡の大作。
女性ならではの視点で第2次世界大戦下のドイツを描いた作品。
美とドロドロとした欲望が渦巻いていたストーリーに吸い込まれた。
後半の展開は少々劇画チックになった感があるが力作である。
他の著作も読んでみたい。
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