10冊目 日の名残り/カズオ・イシグロ | ヘタな読書も数撃ちゃ当る

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ある日突然ブンガクに目覚めた無学なオッサンが、古今東西、名作から駄作まで一心不乱に濫読し一丁前に書評を書き評価までしちゃっているブログです

「日の名残り」カズオ・イシグロ著・・・★★★★

品格ある執事の道を追求し続けてきたスティーブンスは、短い旅に出た。美しい田園風景の道すがら様々な思い出がよぎる。長年仕えたダーリントン卿への敬慕、執事の鑑だった亡父、女中頭への淡い想い、二つの大戦の間に邸内で催された重要な外交会議の数々―過ぎ去りし思い出は、輝きを増して胸のなかで生き続ける。失われつつある伝統的な英国を描いて世界中で大きな感動を呼んだ英国最高の文学賞、ブッカー賞受賞作。

 

続けてカズオ・イシグロです。

 

ストーリーは何かが起きるのでも無く、盛り上がりがある訳でもなく淡々と話が進行していくだけです。

が、文章がとにかく素晴らしい。

この作家の特徴である静謐さ、繊細さ、抑揚を抑えた文体が存分に味わえる。

こういう本を読むと無性に自分も作家になりたくなる。(^^;;