前編に続き、中編。
民主主義の本質、民主主義とは何かをもうちょっと考えようと思ったら、歴史を知る必要がある。
中編と後編で、それを書こう。
何度も書いたけど、民主主義と多数決、憲法、議会は、何の関係も無い。
これが、中編のポイント。
民主主義であろうとしているのだから、こんなこと中学校くらいで教えるのが普通なんだけどね。
かく言う僕も、初等教育の段階では教わらなかった。
昔々に、ある先生に教わるまでは知らなかった。
そのエッセンスを一気にまとめてみた。(図を描くのは理解の試金石)
まず、多数決。
これが生まれたのは、1179年。
バチカンで次期ローマ教皇を選ぶ際の選挙(コンクラーベ)から生まれた。
それまでは、全員一致が採用されていたが、決定に時間がかかり過ぎるため多数決制が採用された。
次に、議会。
1265年にイギリスで初めて開かれた。
当時の国王は、領主達から税金を徴収したかった。
しかし、勝手に税金を取ると皆が怒るので、領主達を集めた議会で討論させ、それを認めさせることにした。
領主達も、国王の好き勝手にさせず、自分達の特権を認めさせるために、議会に集まった。
だから、この頃の議会は、国王の動きをチェックするparliament(裁判所)の役割。
そして、憲法。
1215年のマグナカルタ(大憲章, the Great Charter)が発祥。
好き勝手にやってるジョン王に、領主や貴族達が、自分達の特権を守るよう63条の要項を王に要求した。
図は、ジョン王が、貴族達から文書を突きつけられて、そっぽを向きながらサインしているところ。
つまり、憲法も議会も、元々は貴族達の特権を守るために生まれたもの。
ここから、民主主義は、生まれなかった。
民主主義と何の関係も無いという理由。
それから、多数決も民主主義に全く関係無い。
多数決による採決の是非をめぐって、何百年も揺れてきた。
しかし、やはり全員一致では、時代に適応できないだろうということで、段々と定着していく。
それは19世紀半ばを過ぎてから。
だから、これまた民主主義とは何の関係も無い。
民主主義と自由主義の誕生は、後編で。
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