平成28年7月8日(金)19:00〜、下北沢シアター711にて。

脚本・演出/河西裕介(国分寺大人倶部)

出演/
後藤剛範、加藤岳史、大竹沙絵子、河西裕介(以上、国分寺大人倶楽部)
林竜三、松本亮、前田昴一、笠井里美(アマヤドリ)、望月綾乃(ロロ)、えみりーゆうな、藍屋奈々子(in企画)

解散公演になってしまいました。
ごめんなさい。

最後だからといって、特別なことはありません。
最後まで、ただただ丁寧に、人間を描くだけです。

あ、一つだけお願いがあります。
国分寺大人倶楽部という劇団があったこと、たまに思い出してやってください。
たまにでいいんです。
いつか、どこかの劇場で、河西の脚本、後藤、加藤、大竹の演技、井上の美術を見かけた時、
ほんの少しだけ、国分寺大人倶楽部のことを思い出してやってください。

どうか。
どうか忘れないで。

今思うことはそれだけです。

主宰・河西裕介
(公式サイトより)

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客入れ中の劇場に流れる爆音のロック。その音量が一段上がって、暗転。

そして次の瞬間、物語は始まった。

それはどうやらある劇場の最後の1日。事務所に出入りする人々は奇妙なくせにどこか見覚えのあるような、たとえばあなたや私のような人々。

そして場面は数年前、1人の若者がさびれかけた映画館を父親から引き継いだ日へと遡る。

悪化していくばかりの経営状況。寝てばかりいる従業員。うさんくさい友人。妻と妹との板ばさみ。そういう状況の中、煮え切らない態度ながら試行錯誤しつつ、音楽や美術や演劇などの会場として活かそうとしてみたりもするけれど、なかなかうまくいかなくて。

ちょっとダメな大人たちの、それでも精一杯だったかもしれない日々のひとつの終わり。

自分にも身に覚えのありそうな会話や展開、どこかで見たようなある種の典型みたいな登場人物たちが、妙に愛しくなる、そんなささやかな物語だった。


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終演後に上演されたオマケの演劇が、あまりに馬鹿馬鹿しくて、しんみりした本編のあとにこういうことを全力でやる感じがちょっと面白かったりもした。

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