プラド美術館所蔵 ゴヤ 光と影 | 黄色二号 25ans

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ユー子の日常記。

会社の帰り、金曜日だったのでふらりと西洋美術館へ。

金曜日って大きな美術館はたいてい20時まであいているんですよ。



ゴヤ展


出展作品が全部ゴヤの作品という、贅沢展示会。

人柄と人生と感性を掘って掘って掘り起こすような展示会、らぶ。恋の矢

西洋美術館は、さすが大御所美術館!と唸るようなの来日するから足を運んでしまいます。

今回はプラド美術館所有のゴヤ。

プラド美術館行きたいな~。

フランドル絵画、ネーデルランド寄りの絵画たちのファンになりつつあります。

ゴヤはスペインの画家さんで、途中からフランスに住んでたけど、ちらほらとフランドルの影響が見える。


今回の展示会は40年ぶりの来日の「着衣のマハ」が注目されているけど、

ゴヤの人物を表現する力の凄さをあらわしているのは、「カルロス4世の家族」が分かりやすい。

でも一番は、「ロス・カプリーチョス」の版画たちだと思う。

人間の愚かさ、脆さ、危うさ、日々を人間だったり変な生き物で表現していて面白すぎる。


ロス・カプリーチョス


こういうの好き。

ロバのシリーズがクスリと笑えて好きです。愚さの象徴のドンキー。

そのロバに乗っかられてる人間。タイトルとあわせて鑑賞するとまた一興。風刺が効いてます。


今でこそ「クスリと笑える」作品たちですが、社会風刺を効かせる作品を

当時のスペインで発表するの覚悟が必要。

異端尋問所の圧力をきっとゴヤも受けて、この快作はたったの27部で販売中止。

世に見えることなく時間が過ぎて、その後、スペインはまっさかさまへと落ちる事に。

戦争、飢餓の時代のエッチング作品もならんでいました。


世の中は戦争していて食べるものもなくて、死体がごろごろしてても、

それでも、だからこそ俺絵を描くんだ!っていう信念は本当にすごいよね。


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