【強みをさらに強く！】
高知での学会発表は、
まずますの”でき”でした。
日本の労働生産性を高めるには、
単に時短や生産効率向上だけではなく、
付加価値を創造し獲得していく
必要があるとの切り口で入りました。
そのためには製造業の経営学である
技術経営（MOT）と情報技術（PLM）を
活用し、
「価値創造プロセス」を定義すること。
さらに、定義したプロセスを管理し、
データにより制御すること。
さらに、定義したプロセスに
結果をフィードバックし、
プロセス・イノベーションにより
最適化していくこと。
ここでの課題は、
現状、定義したプロセスを
ITに組み込み、自動化したあと、
プロセスが柔軟に変更できないということ。
なぜなら、ITに組み込まれたビジネスルールは
ITの専門家でなければ変更できないこと。
ITの専門家であっても時間を要すること。
また、ITの専門家は、ビジネスの専門家ではないため
ビジネスの理解が不十分なまま、
ITに組み込んで問題を起こすことも。
これらの改題解決には、
ITからビジネスルールを切り離し
BRMSで独立して管理すること。
などなど発表しました。
ところで、日本のものつくりの強みは、
加工技術や生産技術にあると言われることが
多いですね。
それは、まったくそのとおりなのですが、
その強みが、労働生産性に反映されない
というのも事実です。
同じ１００円のものでも、
確かに日本の商品は、
海外のものに比べて確かに高品質です。
それゆえ、労働時間が多くて
労働生産性が低いとしたら残念なことです。
日本のものつくりの強さを、
付加価値として価格に反映していく必要があります。
また、市場が要求する価格に対し、
過剰品質であれば、バランスを取らなければいけません。
また、加工コストはほぼ設計段階で決まり、
加工技術によるコストダウンには限界もあります。
そこで、DFM（Design For Manufacturing）や
DFA(Design For Assembly)など、
設計段階での活用が重要になります。
これら設計での活動をフロントローディングと
総称することもあります。
つまり、設計者が加工要件や組立要件を把握し、
設計に反映していく必要があります。
さらには、高度な加工技術を活かした、
他ではできないような製品を企画するなど
上流からの付加価値の創造、作りこみが
労働生産向上に寄与します。
そのためには、製品のライフサイクルを通じた
バリューチェーンでの情報共有が不可欠です。
そして、ITによる実装がPLMというわけです。
単なる製品情報の保管庫というだけではなく、
日本のものつくりの強みをさらに強くするために
戦略的に設計し運用される、
MOT＋PLM＋BRMSは、最強のコンビネーションです。
CMMIや守破離に沿って考えれば、
MOT＋PLMで価値創造プロセスを定義し、
管理・制御し、BRMSで最適化する
ということになります。
もちろん、強い加工技術や生産技術が
あってのことです。
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