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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、
「ものごとはネガティブに捉えるのではなく、
ポジティブに捉えるべきだ」
ということがよく言われます。
しかし、本当に重要なことは、
ものごとをどう捉えているかということよりも、
それをどのように利用しているか、
ということなのです。
たとえば、ものごとをどう捉えるかということに関しては、
「コップにある半分の水」
がよく例題として取り上げられます。
それを、
「まだ半分ある」
と捉えるか、
「もう半分しかない」
と捉えるか。
「まだある」と捉えるのはポジティブな捉え方であり、
「もうない」と捉えるのはネガティブな捉え方。
そして、
ものごとは、ポジティブに捉えるほうがいい、
というのがその考え方です。
しかし、この場合、
たとえ「もうない」とネガティブに捉えたとしても、
そのことによって水を増やすための行動を取ったとすれば、
それは、ネガティブな捉え方を自らの行動に利用したのであり、
決して悪いことではありません。
これに対して、
たとえ「まだある」とポジティブに捉えたとしても、
そのことによって、『うさぎと亀』のうさぎのように、
「まだ余裕がある」と暢気に構え何もしなければ、
いずれ水は無くなってしまいます。
この場合は、ポジティブな捉え方が、
何もしないという行動に利用されていて、
本人にとっては、自らを悪い状況にしてしまっています。
ネガティブな捉え方が問題であるのは、
「もうない」とネガティブに捉えることによって、
「もうダメだ」と自分を責めることであり、
あくまでも、ものごとをネガティブに捉えることを
自らを責めるための口実に利用している場合なのです。
重要なことは、ものごとをどう捉えているかではなく、
その人がものごとをどう捉え、
それをどのように利用し、
どういう方向に進もうとしているのか、
その全体を見極めることなのです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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