ご訪問いただき、ありがとうございます。
心理コンサルタントのしらたきです。
さて、先日、『人はものごとをつい引きずってしまう』という記事を掲載したところ、次のようなコメントをいただきました。
(記事の詳細は、コチラ をご参照ください。)
他人の評価に依存することが自己欺瞞であり、おかげで気づくことが多くなってきますがいまだにとても強く他人の評価や反応に依存しています。
具体的にいうと、映画をみても、周りが笑っているからここはおもしろいんだ。と判断したり、自分の思考や嗜好を周りの人にあわせて自分は一体なにを求めているのかわからなくなります。
自分の自己欺瞞に気づいたら行動を変えればいいだけなのに、他人の反応に強く依存して、自分が何を考えているのかわからなくなります。
周りの人に後ろ指をさされるのが非常に怖いんです。こうしてふくたきさんにすぐに意見を求めてしまうのも自己欺瞞でしょうか?
長くなってしまいましたが、自分に確信が持てずに決断がなかなかできないのです。
以前の記事で「決断を奪われた人間は行動できない」というものがありましたが、決断できる人間になるためには何が必要なのでしょうか?
心理コンサルタントをしていると同じようなご相談やご質問を受けることが多々あります。
この方のようなご質問にお答えするためには、まずこの悩みそのものがいかに自己欺瞞であるかをご説明する必要があります。
それは、少し厳しい内容になりますが、その点はなにとぞご容赦ください。
また、これはこの方だけの問題ではなく、多くの方が同じような自己欺瞞を演じているとご理解ください。
自己欺瞞の一番簡単な見つけ方は、やっていることと言っていることの矛盾を探すことです。
まず、このコメントにある大きな矛盾は、もしこの方の言われる通り、
「自分に確信が持てずに決断がなかなかできない」とするならば、
このコメントをする決断は誰がしたのか、ということになります。
また、自分に確信が持てないのにどうやってこのコメントが書けたのか、という疑問も出てきます。
『自分に確信が持てない』ということは、『自分が何で悩んでいるのかも確信が持てない』ということになります。
ということは、このようなコメント自体を書くこともできなくなるはずなのです。
なぜなら、コメントを書き始めた段階で、自分は本当にそのことで悩んでいるのか、その確信が持てなくなり、それゆえコメント自体に確信が持てなくなって先へは進めなくなってしまうからです。
つまり、このコメントにあるように、自分の現状やその原因を自分なりに理解し論理だてた文章を書かれているということは、自分の考えに確信を持って書いているということを意味しているのです。
たとえ、それが負の考えであったとしてもです。
また、「自分の思考や嗜好を周りの人にあわせて自分がなにを求めているのかがわからなくなります」と書かれていますが、もし本当に自分が何を求めているのかがわからないのなら、周りの人に合わせることもできないはずなのです。
なぜなら、自分が周りの人に合わせることを求めているのかさえ分からないはずだからです。
周りの人に合わせるということは、少なくともその時点では、自分が周りの人に合わせることを求めているのが分かっているということなります。
さらに言えば、決断できないのならば、周りに合わせることもできません。
なぜなら、『周りの人に合わせる』ということも一つの決断だからです。
つまり、決断できないのならば、周りの人に合わせるという決断もできないはずなのです。
それが出来ているということは、ちゃんと決断しているということになるのです。
そもそも、もし『他人に依存しているから決断できない』という原因論的な考えに基づくならば、
他人に依存するという決断はどうやってしたのか、という疑問が生じてきます。
他人に依存することも、当然ながら、一つの決断です。
『他人に依存しているから決断できない』とするならば、『他人に依存していよう』という決断もできなくなるはずです。
そうなると、『他人に依存していない』ということになってしまいます。
『他人に依存していない』ということは、『決断できる』ということなります。
そうすると、『他人に依存しているから決断できない』という説明がおかしくなってきます。
つまり、『他人に依存しているから決断できない』という説明は、結局は、何も説明していないということになるのです。
依存とは、そのような状態を指しているのではありません。
では、依存とはそもそもどのようなことを言うのか?
この続きは、また次回に書きたいと思います。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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