嘘偽りなく白状するが、子供の頃からずっと

夜になったら窓をコンコンと

ピーターパンが現れることを夢みていた。

そして今、36歳になってもその夢を抱きつつ、眠りに入る。

儀式のようなものだ。


しかしこれは実は立派な病気らしい。

ピーターパンシンドロームだ。

まさにピーターパンを待っている俺の症状ではないか。

まあ、簡単に言えば大人になれない、

非現実に逃避する癖である。


最近、息子と一緒にトイストーリーのDVDを見た。

人間がいないところでおもちゃ達が動いている。

この手のアニメを見ると、現実と虚構が錯綜し、

息子のオモチャが動き出さないか

しばらく凝視してしまうことがある。


おそらく付ける薬がない以上、今後この病気が

治ることはないのだろう。

しかし俺は諦めない。

願い続けていればいつか夢は叶うものだ。


もちろん、ピーターパンはおろか、

いまだに池畑慎之介(ピーター)すら来てくれた事もない。

いっそ365歩のマーチでも歌いながら

水前寺清子に来てもらっても良しとしたい。



チーターパン。