「団地消滅」

時は、高度経済成長期。
海岸地帯には、工場がたちならび、
山中を造成して、団地がつくられていった。
団地の中には、商店街やスーパーができ、
工場で働く親の子供達が通学する小学校ができた
学校がおわると、子供達は、団地の中の空き地やグランウドで、暗くなるまで遊んだ
団地のある一帯には、活力があふれ、子供たちの声があふれ、いきいきとした地域の姿があった。まさに、右肩あがりに成長していく日本社会を象徴する姿が、そこにはあった。

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そんな、団地で、子供時代を送ったぼく。
2014年、子供時代を過ごした団地を訪れる機会があった。

8月のある日。天候は晴れ。
団地を訪れると、そこは・・・
シャッターがおり、閉鎖された商店街とスーパーマーケット。
閉鎖された医院・病院
空き家の目立つ古びた団地群。
空き地、グラウンド、そして公園に、いるはずの子供がひとりもいない

そこには、
消滅しかかった団地があります
消滅しかかったコミュニティーがあります

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団地消滅
これは、ここだけの姿ではありません。

人口減少
少子化
高齢化

少子化にともなう子供数の減少
人口の流出
高齢化率の上昇と高齢者人口自体の減少
そして、
人口減少によるコミュニティーの消失
商店街もスーパーも医療もすべてが消えていきます。

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日本がこれから迎える、
いや
すでに迎えている
深刻な現象・問題
それが、団地消滅でした。

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少子化
高齢化
人口減少
コミュニティー消滅

それらの根本問題を明らかにして、処方箋が必要なときです。

そのはじめの一歩は、現状の正しい認識です。
私たちののっている船、日本丸は沈みかけています。
人の身体が機能するためには、血液が循環する必要があります。
国が、社会が、コミュニティーが機能するためには、人が循環する必要があります。

今、日本は、人口減少という慢性疾患を迎えています。

正しい認識、正しい診断から、どの方向性にむかっていくのか?
その処方箋が必要な時代です。