日本裏事情 | みょう♪わくわく里山さんぽ

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いきものと語り合う日々



古い朝日新聞2009年4月8日「オピニオン」の切り抜きを昨日読みました。

まだ菅直人氏が総理大臣になる前です。

興味深かったのでブログで紹介しますね。

今思えば現在の総理は菅氏のこの考えを逆手にとって国民無視の強権な陣営をつくったのかなと考えてしまう。






「議員100人でチーム官僚政治を破るビジネスモデルを」  菅 直人さん


聞き手 オピニオン編集長 青木康晋さん 佐藤美千子さん


前略


「学校では、国会は立法としか教えない。もう一つもっと重要な仕事があるんです。国民に代わって総理大臣を決めることなんですよ。国民主権でしょう。国民が国会議員を選び、国会議員が総理大臣を選ぶ。議院内閣制とというより国会内閣制と呼ぶほうがふさわしい。国会の多数派が、自分たちで総理大臣を中心にした内閣をつくるんです」

「1年生議員になると役人が来て『みなさんは予算や立法について大いに議論してください。行政は私たちの仕事ですからあまり口を出さないでください。三権分立ですから』と言う。そんなこと憲法に書いていない。国会が総理大臣を決めるということをみんな忘れちゃうんですよ」


「大臣の時いちばん忙しかったのは、予算委員会の朝でした。きょうはこういう質問が来ます。こう答えてください。と官僚が夜中につくった書類をわたされる。おれが言っていることと違うじゃあないかといっても、大臣の答弁まで振り付けようとする。これが官僚内閣制。官僚の書くシナリオには、最近ふりがなも振ってあるようだから、ひらがなさえ読めればいいんですよ。そのビジネスモデルを根本から変えようということです」


「組閣の時、総理執務室を出たら、すぐ官僚がいるわけです。私の時は(昨年の元厚生次官襲撃事件で)亡くなった山口剛彦さんが官房長官で、『おめでとうございます』と。事務の大臣秘書官について何かお考えがありますかと聞かれたので、今は考えていないと言ったら、じゃあこういうのがいますけど、どうですか、と。経歴書があってちゃんとした人だねと言ったら、はいと言って、そこにもう来ているわけですよ。次にあと1時間後に記者会見がありますから、これをどうぞと資料を渡される」


中略


~ 「内閣に議員を100人」というのは、英国がモデルですね~

「日本も形式上は英国とそう変わらないけれど、実質上は、官僚自身が日本国家を握っている権力集団なんです。政治をやっているのが官僚組織で、陳情処理をやっているのが多くの政治家。政策の原案は、実質は役人がつくり与党に説明を行って、チェックを受け閣議決定をされる。閣議は前の日の事務次官会議で上がった案件を再確認するだけ。官僚のおぜん立てで政治家は演じさせられている」

「大臣になった人は、副大臣、政務次官を選べるようにする。これだけでも全然違ってくる。今は副大臣や政務官が単にポストであって、チームになっていないんです。大臣がこう言っているのに、副大臣が違うことを言い出すと、わけがわからなくなる。だから大臣が副大臣を指名することはものすごく重要なんです」


~官僚を使いこなすコツは?~

「一つは向こうの土俵で喧嘩することですね。彼らの土俵というのは法律、憲法。私、大臣になった日に、官僚のメモにはないけど、薬害エイズについて原因を調べると言い、翌朝、事務次官を呼んで調査会議をつくれと言ったんです。正式な命令ですからね、大臣の。向こうのルールにのっとり定石を選んだ」

「もう1つのポイントは、総理大臣と与党なんです。薬害エイズ問題で和解したとき、実は事前に橋本総理に了解をとっていた。与党にも話をしていた。自民、社会、さきがけの3党合意に薬害エイズ対策がはいっていましたから、官僚は止められないわけですよ。総理と担当大臣と与党が一緒になったら、いくら官僚が強くても抵抗できません」


後略







長い文章の記事にお付き合いくださりありがとうございました。