某私企業で、本社部門の建て直しに成果がでないまま、今度は系列のシステム開発会社の社長に横滑りした人物の近況をたまたま耳にしました。
増収減益を繰り返してきた会社に増益を要求しました。この人物の利益確保の手法はわかりやすいです。減収を恐れない経費カットとリストラで増益という短期勝負です。目先の利益が出ない先行投資はしないので、経営計画はシンプルな内容になります。そして今回この人のリストラ手法を垣間見ることができました。
徹底的な内部監査をして、経費の流れを洗い出し、接待の中身を精査し、不適切な交際費を使った幹部社員を特定しました。給料天引きで個人が不正に流用した金額を回収するという方法で、会社は不正の内容と処分を明らかにしました。
別件逮捕でリストラの布石を打ったものと想像されます。当時認められた、または指示されて実行した内容について、社長が替わったことによって、それが違法行為であると判断されて実行部隊が処分されるわけですから、敗戦国の兵隊がA級戦犯にされるようなものです。
当事者は首を洗って「お裁き」を待つか、または、さらし首を逃れるために転職するか迫られていることでしょう。いずれは就業規則違反でリストラされるというストレスが社内に蔓延しているものと思います。
幹部社員の首をとれば、その子分のリストラは簡単でしょう。さすがリストラで名を残す人物です。パワーゲームのツールとして内部監査を活用しています。