人生最良の時
【北海道知床からこれまでの歩行距離数】7,920km
【これまでの総歩行距離(海外+国内)】約19,500km
【現在地】熊本県天草市天草町 下田温泉
【前回からの行程】熊本県天草市天草町←←(13km)←←苓北町
【道中で入った温泉】
257湯目 下田温泉センター白鷺館 公衆浴場(かけ流し200円)◎
私は29歳の時に会社を辞めて海外徒歩の旅に出発して以来46歳の現在まで放浪生活を続けてきている。
誇れるような特技もなく、特に秀でている才能もなく、手に職もない。
そんな私が唯一本気でのめり込んでいるものは「旅」そのものでしかない。
私が求めていた「旅」というものがある。
「予定も期限もない」
というのはもちろんで、基本的な条件に過ぎない。
もっと自由に、気の向くままに。
行き先や行動も出会った人や出来事によって自由に柔軟に。
なにものにも縛られない旅に。
そして、決して急がないこと。
ゆっくり進まないと見えないもの、出合えないことは数多く、そうしたことこそが本当に貴重だ。
先を急ぐよりも急がない方がずっと難しい。
他にもあるが、これらは私だけの「旅」の定義である。
その自分勝手な定義の一つに「旅は一人であること」というのがあった。
1~2週間や数ヵ月の間というならともかく「誰かと一緒に旅を続ける」という発想自体なかった。
相手に合わせなければならない、という時点で既に私の求めている自由な旅じゃない。
「恋人と一緒に歩く」
等というのはさらに私の想像の範囲を越えていた。
第一、常識的に考えて「歩く旅」をしたいなんて女性はまずいない。
毎日どこでテントを張ることになるかさえわからない。
トイレがない場所も多い。
何日もお風呂に入れないこともある。
キャンプ生活には蚊も虫も多い。
職務質問を受けたり、ホームレスと間違われることもある。
こそこそびくびくする時もある。
交通事故も怖い。
雨や風の強い日はひたすらつらい。
もし仮にそういったことが好きな女性がいたとしても、一緒に旅するとなると話はいっそう難しくなる。
だから女性と歩くなどということは頭に浮かぶことすらなかった。
恋人はずっと欲しかったが、その人に対して望む条件はただ一つだけ。
「旅をやめて」と言わないこと。
しかしそれは一番難しい条件であることもわかっていた。
旅人ほどあてにならない人種はいない。
今回の日本徒歩縦断の旅の途中に札幌でOLをしていたあゆみと出会い、その二年後に彼女が会社を
辞めて一緒に歩くと言った時は本気で驚いた。そして戸惑った。
女性と一緒に歩いて旅などできるものなんだろうか?
でもまあ楽しいかもしれない
ただ都会でゆったり独り暮らししてる潔癖症気味のお嬢さんだ。
こんな生活、長くは耐えられないだろうなあ。
そして3年が経ち、4年が経った。
あゆみは予想に反し、そして想像以上に「徒歩・野宿・自炊」という生活に適応していった。
今でも清潔好きで虫嫌いなのは変わらないのに、私などよりずっと野外生活の素質がある。
旅はすっかり様変わりした。
テントを張る場所でも、立ち寄る場所でも、何でも二人で話し合って決めるようになった。
今、旅は元々私の求めていたものとは完全に異なっている。
でも旅を続けるうちに、今まで見えていなかったことがたくさんあるということにも気づかせてもらった
それにこんな楽しい旅が他にあるだろうか?
好きな人と一緒に自分の好きな方法で旅ができる。
もし望んだとしても決して得られるものではないだろう
ずっと旅を続けられて、旅の楽しみもつらい部分も感動も全てを一緒に分かち合えるなんて
だから今、ぬけぬけとこう言い切ってしまおう
「人生で最良の時を過ごしている」
その時が続いていくことを望むのは望み過ぎなのだろうか?
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上位キープ中。いつもクリックありがとー!!
「旅」をすっかり忘れてしまった訳じゃあないけどね。
今朝は大雨が降ったのでまた諸々の装備を乾かし中。
強い雨が降るとテントに当たる雨粒の音がやかましい
一緒に歩いているパートナーあゆみのブログ⇒⇒
⇒「ただ歩いてゆく旅」
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私は29歳の時に会社を辞めて海外徒歩の旅に出発して以来46歳の現在まで放浪生活を続けてきている。
誇れるような特技もなく、特に秀でている才能もなく、手に職もない。
そんな私が唯一本気でのめり込んでいるものは「旅」そのものでしかない。
私が求めていた「旅」というものがある。
「予定も期限もない」
というのはもちろんで、基本的な条件に過ぎない。
もっと自由に、気の向くままに。
行き先や行動も出会った人や出来事によって自由に柔軟に。
なにものにも縛られない旅に。
そして、決して急がないこと。
ゆっくり進まないと見えないもの、出合えないことは数多く、そうしたことこそが本当に貴重だ。
先を急ぐよりも急がない方がずっと難しい。
他にもあるが、これらは私だけの「旅」の定義である。
その自分勝手な定義の一つに「旅は一人であること」というのがあった。
1~2週間や数ヵ月の間というならともかく「誰かと一緒に旅を続ける」という発想自体なかった。
相手に合わせなければならない、という時点で既に私の求めている自由な旅じゃない。
「恋人と一緒に歩く」
等というのはさらに私の想像の範囲を越えていた。
第一、常識的に考えて「歩く旅」をしたいなんて女性はまずいない。
毎日どこでテントを張ることになるかさえわからない。
トイレがない場所も多い。
何日もお風呂に入れないこともある。
キャンプ生活には蚊も虫も多い。
職務質問を受けたり、ホームレスと間違われることもある。
こそこそびくびくする時もある。
交通事故も怖い。
雨や風の強い日はひたすらつらい。
もし仮にそういったことが好きな女性がいたとしても、一緒に旅するとなると話はいっそう難しくなる。
だから女性と歩くなどということは頭に浮かぶことすらなかった。
恋人はずっと欲しかったが、その人に対して望む条件はただ一つだけ。
「旅をやめて」と言わないこと。
しかしそれは一番難しい条件であることもわかっていた。
旅人ほどあてにならない人種はいない。
今回の日本徒歩縦断の旅の途中に札幌でOLをしていたあゆみと出会い、その二年後に彼女が会社を
辞めて一緒に歩くと言った時は本気で驚いた。そして戸惑った。
女性と一緒に歩いて旅などできるものなんだろうか?
でもまあ楽しいかもしれない
ただ都会でゆったり独り暮らししてる潔癖症気味のお嬢さんだ。
こんな生活、長くは耐えられないだろうなあ。
そして3年が経ち、4年が経った。
あゆみは予想に反し、そして想像以上に「徒歩・野宿・自炊」という生活に適応していった。
今でも清潔好きで虫嫌いなのは変わらないのに、私などよりずっと野外生活の素質がある。
旅はすっかり様変わりした。
テントを張る場所でも、立ち寄る場所でも、何でも二人で話し合って決めるようになった。
今、旅は元々私の求めていたものとは完全に異なっている。
でも旅を続けるうちに、今まで見えていなかったことがたくさんあるということにも気づかせてもらった
それにこんな楽しい旅が他にあるだろうか?
好きな人と一緒に自分の好きな方法で旅ができる。
もし望んだとしても決して得られるものではないだろう
ずっと旅を続けられて、旅の楽しみもつらい部分も感動も全てを一緒に分かち合えるなんて
だから今、ぬけぬけとこう言い切ってしまおう
「人生で最良の時を過ごしている」
その時が続いていくことを望むのは望み過ぎなのだろうか?
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「旅」をすっかり忘れてしまった訳じゃあないけどね。
今朝は大雨が降ったのでまた諸々の装備を乾かし中。
強い雨が降るとテントに当たる雨粒の音がやかましい
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