初再呈示 

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ぼくは、これは自然体でやってきたから、とりわけ意識していないが、ぼくがどういう人間であるか、かなり解ってきた。すくなくとも、日本人としては きわめて特殊な人間らしい。これは人間の本来の基準がぼくのほうにあることを示す。そのうえぼくは、じぶんの思うことについてきわめて率直であると同時に、ぼくの最深の本心については自然体でこれを徹底的に秘匿している。 

 

書くことにぼくはいまあまり重きを置かないから、このくらいにする。ぼくのために記しておくのみである。

 

 

 

それから、これは一貫してぼくの根本意識であったことだが、ぼくはずっと自分の実存的確信に基づいて生きてきた。この確信は、世間や世人にたいしてぼくがこの確信を主張することを禁じる(という表現が強すぎるなら、控えさせる)本質のものであった。 

 そのためにぼくが維持した忍耐に、天は報いる義務がある。