ぼくの精妙な感覚と意識はぼくしかわからない。他に気兼ねせずそれに従えば、なんて気まぐれなひとだと他は思うだろう。ぼくのなかではその運動は一貫した筋があるのだ。その筋の振幅が、筋をみない他にとっては、気まぐれと思われる。そういう筋は、ぼくにしか感ぜられず意識されない精妙なものであるので、他がわからないのはあたりまえ。 

 ぼくはそういう、ぼくにしかわからない精妙な筋を生きようとおもう。