ひとが攻撃的思想をいだくのは、状態が窮乏しているからである。窮乏状態を満たすことなく恩寵を求めたり、窮乏状態を発条にするような芸術に触れて発奮したりするのは、褒めたことではない。 まず窮乏を満たし治し癒して、時を待つ。例えばストレス食いなどと云うが、窮乏(ストレス)をまず身体的に癒すことは、理に適っている。精神と身体は、ともに相互に条件となっている。 

 

 

魂を満たす芸術は、満たされた状態から生まれる。これこそ健全な平和の芸術である。この志向を維持することこそ、智恵と真の意志を必要とする。 

 

 

満たされた芸術の感動(それは既に魂の思想である)への忠実のためにこそ、智恵と意志を働かせるのである。