どうしたの?
うん、ぼくにふさわしくない場にぼくが敢えて〈つき合い〉の点から赴くことを、やめることは、その場のひとびとへの思い遣りだな、と、いま気づいたつもりになっているところなんだよ。そのひとびとを軽蔑する気はぼくにはないんだからね。「ぼくにふさわしくない」という思いだけで立ち去るのは、差別の意識をじぶんで生んでいて、ぼくは嫌だからね。そうではなくて、ぼくが敢えて赴くことじたいが、場のひとびとへの失礼なんだ。だから、ぼくはやめる。これは思い遣りなんだ。
よくわかるわ。
これは一例でね。〈つき合い〉上敢えてというのは、世のなかにたくさんあるよ。じぶんでわからなくなっている。なにかのことでじぶんを本心に限定すると、そのほかのことも見えてくる。差別ではなくて思い遣り。じぶんにつつましくとどまるためのね。
素直にわたしにとどまってくださいね。