出発点 



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気が付けば、世間も知識界も、そのような意識的・無意識的な偽善の傀儡で溢れかえっている。「自然崇拝」も「自然との調和」もみな、そのような偽善を隠し持っている。生きるための社会悪への服従や妥協とどこが本質的に異なるのか。魔物崇拝とどう違うのか。覚醒ではなく、集団催眠ではないのか。自然はいかにも美しい。しかし自然あるいはその背後に同時に存する醜悪な破壊作用の力の事実を、自分等の幸運の上に胡坐をかいて、何故無視あるいは粉飾することができるのか。我々が美を感じることの事実を、どう反省することが本当に正しいのか。我々が自らの魂と呼んでいるものは真実には何か。