「クリストフ」第八巻のピアニスト、セシル・フルーリイは、裕美ちゃんの性格描写そのもののようで、さすがロランは人間をよく感じとっていると感心する。 彼女はクリストフを大変感心させる。

 

 

 

思想や書物には、これらよりも大事なものが自覚されないかぎり、携わるべきではない。 根源を欠いた仕事になってしまうから。 

 

 思想や書物のために閑却できる自分の生などというものはない。 

 

 

ぼくは、書物読みと自分の生活実感を調和させることが下手である。真剣さを緩和しなければならない。