・・・ 本書では、主題そのものは本来的存在意識の開明にあるが、勿論同時に既に本来的な哲学的思惟が事実的に遂行されているのでなければならない。かかる具体的思惟の批判的論理的自己反省が哲学的論理学に他ならない(VuE. 125)。存在意識の開明としての具体的思惟を遂行する「哲学」と、その思惟の「論理的自己意識」logisches Selbstbewusstsein(ebd.)としての「哲学的論理学」との関連については、その明瞭な言表が『理性と実存』の中に見られる。・・・ 
 
   ・・・ 哲学的思想あるいは思惟は、それ自体としては未だ交わりの現実ではないが、交わりの実現に貢献する程度に応じて哲学的に真である、とされる・・・